仁義なき戦い 代理戦争(1973)




村岡組と合併した新生山守組 VS 打本組
打本と兄弟盃した神戸明石組と
山守と手を組んだ神和会の代理戦争が勃発

呉と広島におけるヤクザ抗争が
紆余曲折を経て一つの抗争にまとまるまでの過程を
描いているそうです

1作目2作目よりさらに背景が複雑なうえ
やくざ社会の「人事」や「儀式」を重要視していくので
かなりわかりにくいです
(見終えた後ウィキペディアを熟読しました 笑)

抗争が激化する次作への繋ぎ目的な作品ですが
シリーズの最高傑作と評するファンも多いようです

お馴染みとなった山守組長(金子信雄)と槇原(田中邦衛)の
あまりの狡猾さも1周回ると面白い(笑)





今作での騒動のタネは、加藤武演じる打本組長
意気地がなく周囲から「くされ外道」と呼ばれています
抗争よりビジネスで生き残りたいと願っていて
他の組長には内密で山守組長に操られることになってしまいます


見どころは広島、村岡組幹部に小林旭さんが登場
知性派というかインテリ的で、喰えない相手ですが
かっこいいですね
同じ村岡組の成田三樹夫さん、山城新伍さんと並ぶと
おもわず「おおお!」と声が出てしまいます(笑)





そして呉市、広能組若衆の渡瀬恒彦さん演じる倉元
(教師が就職先にやくざの事務所紹介するってどうよ 笑)
本当は母親想いのやさしい男にもかかわらず
手柄を焦ったために、川谷拓三さん演じる西条にそそのかされ
西条の女を与えられ、悪い方へ転がされてしまいます

最後には密告されズタ袋のように殺されてしまう
遺骨まで車に轢かれ木っ端微塵になるという悲惨さ
泣き崩れる母親、骨を握りしめ震える文太兄ぃ


「抗争の犠牲になる若い命はついに報われたことが無い」
ついに広島抗争事件の幕が切って落されることになります


最後に映し出される原爆ドーム
戦争に負けた後、また権力者の都合によって死者が出てしまう
そこには文太兄ぃの悔しさが現れていたように感じました



画像検索で、成田三樹夫さんTシャツ発見
欲しい!(笑)
けど
着る勇気は・・ない







【解説】allcinemaより
 “仁義なき戦い”シリーズの第3弾。ヤクザ組織の抗争の中で展開する欲望と裏切り、そして凄惨な復讐のさまを描く。昭和35年、広島。広島最大のヤクザ組織・村岡組のナンバー1杉原が、博奕のもつれから九州のヤクザに殺される。これを機に、村岡組の跡目を巡って熾烈な抗争が勃発。やがて、それは日本を代表する巨大暴力団同士の、広島を舞台とした代理戦争へと発展していく……。