ニック・オブ・タイム(1995)

 
州知事暗殺サスペンス
 
「24」的なリアルタイムな進行は
当時は新しかったかも知れませんが
展開は無理やりでしたね
 
駅構内で暗殺者にふさわしい人間を
探すというのからして無理
「女のためにはやるだろう」
「子どものためにはやるだろう」
確かにそうかも知れませんが
素人が確実に人を殺せる保証なんて全くありません
 
しかもそれが資金難や、何らかの事情で
犯人グループが暗殺できない窮地に陥っているならともかく
 
巨大な組織ぐるみ、有力者もかかわっている
暗殺までのタイムテーブルも決まっているとなると
プロのスナイパーを雇ったほうがよほど効率がいい
 
ストリーはハチャメチャなツッコミ系でしたが(笑)
サラリーマンなジョニデはなかなか素敵
おませな娘ちゃんもキュートでした
 
そして、なんといっても靴磨きのおっさん
こんなときに、こんなふうに難聴や
義足が役に立つとは!
あなた様に救われた作品です
 
ほかは、ただ帳尻合わせなだけ
 
アイディア自体は悪くなかった分
もったいないという思いが
こみ上げてくる作品でございました
 

 
【解説】allcinemaより 
元妻の葬儀を終え、娘を連れてL.A.駅に降り立った平凡な税理士ワトソンは、警官を名乗る男女に娘を人質にされ、時間内に女性州知事の暗殺を命じられる。彼は必死に暗殺を回避しようとするのだが、あらゆるところに監視の目が光っていた。時間だけが刻々と過ぎる中、孤立無援のワトソンは、知事の女性秘書の協力を得るのだが……。物語の進行とランニングタイムをほぼシンクロさせ、観るものを否が応にも主人公の逃げ場の無い心情に同調させる脚本が素晴らしい。変化球の多いデップが、普通の父親を演じているのも見どころ。ウォーケンはいつもながらのいい味(嫌な味?)ではあるが、もう少しプロフェッショナルな部分を(演出的に)出して欲しかった気がする。