サイコ(1960)

 
 
 
「人は罠にかかったら、それから逃げられない・・」
 
ヒッチコック監督の代表作であり、サスペンス映画の元祖でもありますね。
また、現代のサスペンスの基礎を作ったといっても過言ではないでしょう。
 
前半の会社のお金を横領したマリオン(ジャネット・リー)の逃走シーンから
グイグイ作品に引き込まれます。
マリオンが自動車を購入する際に、警察官が遠くから無言でそれを見つめる
シーンなんてとても緊張します。
私なども、何の交通違反をしていないにもかかわらず
パトカーや警察官に出会うとなぜかドキッとしてしまうことがよくありますので
マリオンが思わず挙動不審な行動をとってしまうのも、理解できます。
 
有名すぎる、バスタブで刺殺されるシャワーシーンのほかにも
丘の上に建つベイツ・モーテルの不気味な佇まいや、沼に沈んでゆく自動車。
振り返る老婆のミイラ・・そして、ラストで独房の毛布をかぶって笑う
印象深いショットがとても多いですね。
 
最近の作品のように、残虐だったり、派手な殺人シーンはもちろんありませんが
チラリズムの美学」を堪能できる作品だと思います。
allcinemaの解説の通り、「万が一にもまだ未見の人はとにかくまず観る事。」
でしょう。
 

 
【あらすじ】allcinemaより
万が一にもまだ未見の人はとにかくまず観る事。会社の金を横領した女が立ち寄ったベイツ・モーテル。そこには管理人の青年ノーマンと離れの一軒屋に住む年老いた“母”がいた……。伝説的ヒッチコック・スリラーにして全てのサイコ・サスペンスのルーツであり、その演出スタイルは恐怖感を煽るバーナード・ハーマンの音楽と共に数多くの模倣やパロディを生んだ。原作はロバート・ブロック。