スイッチ(2020)

「悪い人間はどこにでも行ける」

リーガル(法廷)サスペンス&ラブコメディ

ストーリーに現実離れしたところはあるけれど

ワードセンスとテンポがよく

1時間40分という短さなので見やすい

隙間時間にサクッと楽しめました

横浜地検の駒月直(阿部サダヲ)と
横浜の法律事務所で働く弁護士蔦谷円(松たか子)は
元恋人で腐れ縁の40
お互い新しい恋人が出来れば紹介しあい
お互いのあげ足を取り合う(笑)

円(まどか)の恋人、貴司(眞島秀和)は広告代理店に勤めるサラリーマン
自慢の筋肉自撮りをSNSに投稿しています
一見いけすかないタイプですが、実は誠実で真面目
まわりに気を配り過ぎて損をしています
観覧車の中で円にプロポーズ

直(なお)の恋人、亜希(中村アン)はオシャレ料理研究家
「この料理にはこのオリーブ・オイルとこのお塩」
思えばこのシーンが一番ウケた(笑)
煮え切らない態度の直に逆プロポーズします

そんな時、直が担当している「連続突き飛ばし事件」の容疑者を
円が弁護することになります
で、検察のずさんな捜査を暴くわけですね

そして「連続突き飛ばし事件」で唯一死亡した女性の娘石橋静河から
母との通話で、母は「突き飛ばし」ではなく
人材派遣会社に勤務する重藤(岡部たかし)とその妻
殺されたことがわかります
にもかかわらず政界からのコネで
重藤へのおとがめは一切なし、不起訴になるのです

「やるしかないな」「ね?」
松たか子の「ね?」がたまらん(笑)
ワイヤーを持ち重藤の病室に入り込もうとする黒装束の怪しい人間
直が取り押さえると、それは円でした
円はこれまでも、上からの圧力で不起訴になった悪人を
何人も殺そうとしていました
そのたびに止めていたのが直だったのです

きっかけになったのは24年前の「トンネル崩壊事故」
20人が生き埋めになり、救助されたのが当時16歳だった直と円ふたりだけ
合同追悼式でふたりは知り合い、付き合い始めます
その後知事と建設会社の癒着と、トンネルの欠陥工事がわかると
円は包丁を持ち知事に突進しようとします
間一髪円を抑えた直は、10年後別件で知事を逮捕するのでした

やがて貴司も 亜希もこれはふたりの関係を怪しいと思いはじめる
というか貴司と亜希のほうが、価値観が一緒でお似合い(笑)
普通ならくっつく展開になるはずですが
なりませんでした(笑)
似た者同士だからって、一緒にいて安心だからって
うまくいくわけじゃない
そのことは直と円もよく知っている
お腹とお腹も邪魔するし(笑)

直は円に「(貴司と)結婚しろよ」と言います
ワインの味を物語にするのは、微妙だけど(笑)
バリキャリと気配り人間の相性は悪くないと思う
「連続突き飛ばし事件」も解決して、再び4人で食事会
そのとき「トンネル崩壊事故」のあのときの知事が
偶然、レストランにやって来たのです
円が頬を膨らまし、殺しのスイッチが入ったことを
直は見逃しませんでした

政界も、検察も、不正受給者も、観光船の社長も世の中クソだらけ
殺したくなる気持ちはわからんでもない
結果的に勝組は「はけ口さん」(岸井ゆきの
雑用をこなし、愚痴を聞き、最後には大きな仕事を手にします
強いメンタルこそ成功の秘訣でしょう

【解説】ウィキペディアより

2020621日の21:00 – 23:04JST)にテレビ朝日系「日曜プライム」で放送されたテレビドラマ。監督は映画『君の膵臓をたべたい』を手がけた月川翔、主演は阿部サダヲ。脚本家・坂元裕二のオリジナル作品。7年間交際し、別れてからも腐れ縁を続けている元恋人同士の検察官の男性と女性弁護士が、同じ事件の真相を互いの視点から突き止めていく様を描くリーガル・ラブサスペンス

学生時代から7年間交際し、別れた後も成り行きでお互いの恋人を紹介し合ったり、何かにつけて憎まれ口を叩き合うという奇妙な関係を13年間続けている検事の直と弁護士の円。ある日、直が担当する「みなとみらい連続突き飛ばし事件」で死者が出てしまう。事件が一気に深刻化する中、絶対に刑事事件を引き受けないと決めていたはずの円が連続突き飛ばし事件の被疑者を弁護することになり、元恋人同士の2人は検事と弁護士として対峙することになる