伝説の大スターの色男ぶりを堪能できる作品ですが
ニヒルというよりは、お喋りで磊落(らいらく)な浪人という感じ
ただしタイトルが出るまでの90秒は超カッコイイ!
いきなり伊賀者に闇討ちされそうになる狂四郎
そこへ千佐(中村玉緒)がという女が100両を持って
命をつけ狙う唐人陳孫から守って欲しいやって来きます
続いてその陳孫(若山富三郎)から結び状で呼び出され
千佐は加賀前田藩の間者だから深入りするなと狂四郎に警告します
前田藩の君主・前田斉泰は、豪商・銭屋五兵衛と組んだ密貿易で
巨額の富を手に入れますが、幕府への発覚を恐れ銭屋五兵衛を殺害
そして銭屋五兵衛の片腕で少林寺拳法の達人の陳孫からの復讐を恐れ
陳孫を葬るため千佐を利用して
狂四郎を味方につけようとしていたのです
当然陳孫を斬り捨てた後には、狂四郎も殺す気でした
狂四郎は千佐を間者と知った上で船宿に匿い
再び陳孫に会いに行くと、そこには死んだはずの銭屋五兵衛がいました
銭屋五兵衛は金を積んで協力を要請しますが狂四郎にその気はありません
そこで陳孫は千佐を拉致し消えてしまいます
もし密貿易が幕府にばれたら前田藩は潰されるため前田は必死
そんな時、前田は参勤交代で加賀(金沢)へ向かうことになり
銭屋と陳孫もすでに加賀へと渡っていました
加賀に着くと狂四郎は千佐を救い出し(しっかりエチもする)
その後九谷焼の窯元・蔵六の家に匿い
そして銭屋と陳孫から碧玉の仏像を奪うと
その中には前田直筆の証明書が入っていました
千佐は前田と元遊女の愛人(今は出家)との間に出来た子でした
千佐は仏像をネタに前田に隠居することを迫り
押収した銭屋の財産を返還させることを約束させます
しかし千佐が母親に会いに行くと母はすでに殺され
千佐も待ち構えていた銭屋の銃弾に倒れます
狂四郎は銭屋を斬り、陳孫との対決に挑むことになります
格闘家としてこの体形はどうよ(見ようによってはカワイイがな 笑)
まあでも、狂四郎の剣先を真剣白刃取りで受け止めたのだから
円月殺法ここに敗れたり!なんだけど
そこで狂四郎が脇差しを抜いて反撃というのもどうよ
あきらかに反則じゃね?(笑)
狂四郎は陳孫を殺さず、密貿易の件から手を引くよう約束させます
ラストは青春ドラマのごとく
「もうこの世には美しいものはないのか~どこにあるんだ~」と
海に向かって秘密の詰まった碧玉仏を投げ捨てる狂四郎
女とエチが好きなオマエが叫んでもあまり説得力ないがな(笑)
ついでに言うと円月殺法の見せ場もなかったがな(笑)
全12作ある人気シリーズですが、スパイアクション的な要素もあって
極端に例えるなら和風007という感じでしょうか
ちなみに2作目以降からのほうが評判はいいそうです
【解説】映画.COMより
柴田錬三郎の同名小説より、「座頭市兇状旅」の星川清司が脚色、「座頭市兇状旅」の田中徳三が監督した時代劇。撮影もコンビの牧浦地志。