私も幼い頃、大沼(国定)公園そばの
国道5号線沿いに建つ、お城なラブホテルを
何かのテーマパークだと信じていて(笑)
両親に「行ってみたい」とせがんだものです
小学2年の順も、山の上のお城では
毎日舞踊会が行われていると信じていました
そのお城から父親と見知らぬ女性が出てくるのを目撃
お父さんは王子様だったんだ!
そのことを嬉々として母に報告してしまいます
両親の離婚が決まり、父が家を出ていく日
父は「全部お前のせいじゃないか」と
順に捨て台詞を吐いて去っていくのです
コラ!テメエ!
近所のラブホテルで浮気するテメエが悪いのに
なに子どものせいにしてるんだよ
女連れ込むなら、せめて隣町でせえや!(そこか?笑)
傷ついた順の前に、玉子の妖精が現れ
このまま喋り続ければさらなる不幸がやってくると
さらに追い打ちをかけ
順は人前で喋ることができなくなってしまいます
そうして高校生になりました
そこに登場するのが、イケメンなリーダー的存在で
優しくて、行動力があって、ピアノもひける坂上拓実
こりゃ、モテないわけがないだろう
そんな彼と
チアリーダーの部長で、拓実の元カノ、仁藤菜月(にとうなつき)
怪我でやさぐれた野球部の元エース田崎大樹(たさきだいき)と
地域ふれあい交流会”ふれ交”の実行委員のメンバーに選ばれてしまうのです
喋れない順がそのことを断ろうとしたとき
拓実が「80日間世界一周」の「アラウンドワールド」の曲で
♪玉子に捧げよう、言葉を捧げよう♪と
そして歌ではお腹が痛くならないことを発見するのです
当然のように拓実のことを好きになるわけですが
拓実と菜月が付き合っていたことを知ったショックで
”ふれ交”当日、行方をくらましてしまう順
それを探しに行く拓実との口論(順、めっちゃ喋るし 笑)
そこで普通なら
心に傷を負ったヒロインが、王子様に救われハッピーエンド
と、なるのでしょうが、そうではありませんでした
こんな切り捨てな終わり方は、アニメでは珍しい
でもこのカッコ悪さが、青春の生々しさなのかも
私の好みの作品ではありませんでしたが(保護者目線だからな)
親の言葉や行動が原因で
トラウマになってしまう子どもは確かに多くいるのでしょう
でも、そのトラウマを友情や、恋や
なにかを成し遂げることで克服して成長していく
そういう姿に共感する若者は多くいるのではないかと思いました
大ヒット・アニメ「あの花」こと「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のスタッフが贈る長編アニメーション。過去のトラウマから喋ることができなくなった女子高生を主人公に、ひょんなことからミュージカルに取り組むことになった高校生たちの葛藤と成長を描く青春群像劇。
幼い頃に何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女、成瀬順。以来、言葉を発するとお腹が痛くなり、喋ることができなくなってしまった。高校2年生になった順はある日、担任から年に一度のイベント“地域ふれあい交流会”の実行委員に任命されてしまう。一緒に任命されたのは、心を閉ざした無気力少年・坂上拓実、チアリーダー部の優等生・仁藤菜月、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折しやさぐれてしまった元野球部エース・田崎大樹というまるで接点のない3人。やがて担任の独断で出し物がミュージカルに決まると、実行委員の間にさらなる不協和音が。それでも順は歌うことなら自分にもできるかもと思い始める。そして、そんな順の気持ちを敏感に感じ取る拓実だったが…。