ディス/コネクト(2012)




この作品の主人公は現代社会において
誰にでも当てはまるのではないか、そう思います

私もブログを読んでいただいたり、コメントがあれば嬉しいですし
ブロ友さんの記事は刺激にもなりますし、勉強にもなります
家族や友人との連絡もラインやメールがほとんど
SNSは生活の一部なのです

そんな日常の生活の中で
ただ、軽い気持ちのイタズラだった
ただ、誰かに慰めてもらいたかった
ゲームで気晴らしをしたかった
仕事で利用したかった

そんなうまく道具を利用していたつもりが
気がついたら使われるだけの奴隷になっていたのです





ひとつの物語は、音楽好きの内気な少年が
同級生の少年2人組が女の子に「なりすまし」
破廉恥写真を学校中にばらまかれてしまうというもの
そのことを知り自殺をはかります

もうひとつの物語は子どもを亡くした人妻が
妻を亡くしたという見知らぬ男性と
チャットをして辛さを分かち合い紛らわすというもの
そのことでカード詐欺に遇い全財産を失ったうえ
捜査によりチャットの内容まで夫に知られてしまいます

もうひとつは有料ポルノサイトの取材のため
ウェブカメラでチャットする18歳の少年と接触をするレポーターの話
仕事を得るためには上司と寝るような女性で、少年にも優しくします
しかし未成年と深く関わるわけにもいかないという
微妙な立場に追い込まれます





自殺に追い込まれた息子の犯人探しをする父親(弁護士)
自殺に追い込んだ息子の証拠を隠滅しようとする父親(セキュリティ専門家)
親の気持ちもイタイほどわかります

SNS虐めは身近でも多くありますし
若者は怖いもの知らずなので
本当に何でもやってしまう危険があるのです


これはSNSをテーマにした現代家族の姿

近くにいる家族よりも、インターネット越しの他人の方が
話が弾むのは確かなこと

しかしどんなに誰かとネットで繋がっていても
本当に困ったとき助け合えるのは、家族しかいないのです


地味だけれど、現実味のある脚本
そしてテレビコマーシャル出身だというだけあって
監督は見る者を画面に引き込ませるのがうまい
最後まで一気に見れます
なかなかの佳作でしょう



【解説】allcinemaより
 日常生活におけるネットやスマホへの依存が強まる中、もっとも身近な家族ですら互いに何も分からなくなってしまった現代社会のコミュニケーション不全が招く悲劇をスリリングに描き出した群像ドラマ。出演はジェイソン・ベイトマンホープ・デイヴィスポーラ・パットンほか。監督はアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた「マーダーボール」で注目され、本作が劇映画デビューとなるヘンリー=アレックス・ルビン。
 同級生のイタズラとは知らずに、SNSで知り合った女性相手に自分のはずかしい画像を送ったばかりに、その画像をネット上にばらまかれてしまった内気な少年ベン。彼はショックのあまり自殺未遂をして意識不明に。その父親で仕事中毒の弁護士リッチは、自殺の原因を突き止めるべく調査に乗り出す。一方、加害少年の父親で元刑事のマイクは、ネット専門の探偵をしていた。彼のもとにはネットでカード詐欺に遭ったハル夫妻から捜査の依頼が持ち込まれる。妻がチャットにはまり、知らぬ間に個人情報を盗まれていたのだ。さらに、リッチが顧問弁護士をするローカルTV局の女性レポーター、ニーナは、違法ポルノサイトの取材に成功し、全国ネットでも放送され注目を集めるが…。