ビッグケーヒル(1973)

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原題は「CAHILL:UNITED STATESM MARSHAL」(ケーヒル連邦保安官

デュークが17歳と11歳の息子の父親にしては年を取り過ぎですが(笑)

悪くなかったです

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警察官とか学校の先生のような聖職者の子どもに限って

ワルになってしまうというのは今でもよくある話ですが

凄腕連邦保安官ケーヒル(デューク)の息子たちも悪い仲間とつるみ銀行強盗

 

特に長男のダニーは家を空けてばかりの父親に反抗期なお年頃

だけど長男らしくお人好しで、ギャングに騙され利用されてしまう

次男のビリー・ジョーは強盗に協力するものの

強盗が保安官を殺したため、自らの身を守るための保険ととして

そして銀行に返すため、盗んだ大金を隠してしまいます

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牢屋に入った悪人たちが、火事で町中の人が消火に当たっている間

子どもを使って鍵を開けさせ、銀行強盗を働くアイディアはいいですね

まあ、あんな誰でも手に入る場所に鍵を掛けておくのは問題ですが(笑)

 

ケーヒルは先住民(と白人のハーフ)の酋長のライトフットを頼りに

逃亡した強盗団を探しに山に出ます

見つかったのは同じ現金を盗んだでも、メキシコから逃げてきた窃盗団

ケーヒルは彼らを裁判にかけるため逮捕しますが

陪審員たちは町の銀行を襲った犯人だとして、死刑を宣告するのです

悪いことをして、いつか殺されるとは覚悟していたが

まさか無実の罪で吊るし首になるとはと嘆く窃盗団

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ケーヒルは彼らが真犯人でないことも

息子たちが強盗に関わっていることにも気づいていました

自分たちの罪のせいで無関係な人が死刑になることを

息子たちはどう考えるのか、どう解決するのか

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先住民の酋長を演じた、名わき役ネヴィル・ブランドがウマイ

この人って本当にアメリカ人にもイタリア人にも先住民にも見える(笑)

子育ての難しさに悩むデュークにさりげなく答える

「愛していれば手遅れはない」は名言

墓場でオバケのふりをして撃たれてしまうのはオマヌケ

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そして悪玉の親分、ジョージ・ケネディがここでも愛嬌があって憎めないキャラ

子どもたちに、金のありかを教えなければ殺すと言いながら

熱があると聞くと、窓を閉めてあげたり(笑)

お金を持ってくる約束も、風邪が治るまで長いこと待ってあげたり(笑)

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さすがジョン・フォードの後継者、アンドリュー・V・マクラグレン

フォード一家のデュークとも相性がいいのでしょう

殺伐とした世相の中にも、ホームドラマだったり

人間らしさが残っているのに、ホッとする

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兄弟は自分たちの問題は自分たちで解決しようと、アジトに向かいます

親が教えなくても、子どもは親の姿を見て生き方を学ぶもの

強盗団に分け前を渡し、自分たちの分け前は(銀行に返すため)

隠し持っていると言います

兄弟の持ち分も奪う気だった強盗団でしたが

兄に銃口を向けられると、あっさり兄弟を町に返す親分

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それが残りの金を奪おうという親分の作戦でしたが

我が息子たちを囮にしても強盗団を逮捕しようとする父親がその上を行く

ジョージ・ケネディは腹黒いが、デュークもかなり腹黒い

結末は、死んだふりをして反撃してきたジョージ・ケネディ

とっさにデュークが射殺するという

まるで、野生の動物と出会ったときの対処法な(笑)

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帰路の途中、自首すると言った長男に

「目撃者も居ないし、お前たちは町の金を取り戻した」と

「運が良ければ保護観察で済むだろう」と伝える父親

それを聞いた次男は「保護観察になったら、父さんは家に居るの?」と喜び

「二度と銀行強盗はするな」と釘を刺す父親

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さすが御大デューク様、アメリカン・ニューシネマ全盛期になっても

封建的時代映画が公開されていたという影響力
ラストは気持ちよく悪を成敗、善き人間には恩赦

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制作デューク実の息子、マイケル・ウェイン

偉大な父親を持った息子の世間から父親同様に

優秀であることを求められることへの苦悩を誰よりわかってる

父子の確執を乗り越えて、いくつかの秀作を残せたことは

映画のラストと同じように良かった、と思います


【解説とあらすじ】KINENOTEより

無法の西部に秩序をもたらす職務に厳しすぎたために家庭から遠ざかってしまった保安官をその息子たちとの愛情を描く西部劇。製作は「チザム」のアンドリュー・V・マクラグレン、バーニー・スレイターの原作を「ダーティハリー」のハリー・ジュリアン・フィンクとリタ・M・フィンクが脚色、撮影はジョセフ・バイロック、音楽はエルマー・バーンスタイン、編集はロバート・シンプソンが各々担当。出演はジョン・ウェインジョージ・ケネディ、ゲイリー・グライムス、ネヴィル・ブランド、クレイ・オブライエン、マリー・ウィンザーモーガン・ポール、ダン・バディス、ロイヤル・ダノ、スコット・ウォルカーなど。

腕利きの連邦保安官J・C・ケーヒル(ジョン・ウエイン)は重要な任務を終え家路についたが、家では思いがけない事件が彼を待ち受けていた。11歳になるビリー・ジョー(クレイ・オブライエン)と17歳のクローディー(ゲイリー・グライムス)の2人の息子が銀行強盗の一味に加わろうとしていたのだ。兄弟は、任務に忠実なあまり家庭をかえりみない父に反発するかのように、牢に入れられている冷酷な悪党たち、フレイザージョージ・ケネディー)、ストルーサ(モーガン・ポール)、ブラウニー(ダン・バディス)に近づき、銀行襲撃の話しを持ちかけられていたのだ。兄弟は迷った末、決断のつかないまま、3人を牢から出してしまった。すぐ計画は実行に移され、ビリーは人々の注意を火事に引きつけるために納屋に火をつける役を、クローディーは奪った金に埋める役を言い渡された。襲撃は成功し、フレイザー、ストルーサ、ブラウニーは完全なアリバイを作るため、牢に舞い戻った。ただ襲撃中に、兄弟が予想もしない事件が起こっていた。3人のならず者が、保安官助手のグラディとケインを射殺したのだ。そんな時、無法者たちを追って町を出て以来1年ぶりにケーヒルが帰ってきた。ケーヒルは子供たちに不信感を抱いたものの、再び強盗犯人を追うためにクローディーを保安官助手に、混血インディアンのライトフート(ネヴィル・ブランド)を道案内に雇って、山岳地帯に向けて出発した。やがて一行は目撃者の証言にぴったりの4人組に出会い、、ケーヒルは彼らを逮捕した。その頃、町に残されたビリー・ジョーは金の埋場所を変えようとして、出獄したフレイザーに殺されそうになっていた。やがてクローディーがケーヒルや容疑者たちと一緒に帰ってきたが、彼にも弟を守る力はなかった。しかもフレイザーに、もし兄弟が金を持ってこなければ2人共生かしてはおかないと脅かされていたのだ。ライトフートの助けをかりて息子たちの動静をさぐらせていたケーヒルは、やっと金の埋め変えた墓地に目星をつけた。ケーヒルとライトフートがかけつけたのは兄弟が金を掘り出したあとで、彼らを迎えたものは暗闇の中で火を吹いてたクローディーの散弾銃だった。兄弟は逃げ、ケーヒルは負傷したライトフートを連れてあとを追った。その途中、ケーヒルフレイザーの手下シムズに待ち伏せされ、ライトフートは彼の弾丸に倒れた。シムズもまた、死ぬまぎわのライトフートに射殺された。一方、兄弟もフレイザーに金を渡したものの帰り道で待ち伏せされていた。一味が兄弟に襲いかかろうとしたとき、ケーヒルが現われ、壮烈な撃ち合いが繰り広げられた。ケーヒルは足に散弾を受けたが、一味を皆殺しにした。兄弟をどやしつけてから、ケーヒル2人の息子は大急ぎで町に向かった。無実の4人を絞首から救うためである。