ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013)

 
 
 
これは、いい映画ですね
 
ちょっと日本人の日常会話ではありえない
下品なセリフが多いのはナンですが(笑)
 
偏屈で少し痴ほう症の老人
その家族、友人たちの心情がリアル
しかし、虚しい老いよりはむしろ
「男のプライド」が描かれています
 
ある老人のもとに宝くじが当選したという知らせがきます
よく見ればただの雑誌の定期購読のためのチラシなのですが
ブルース・ダーン演じるウディはそれを信じます
 
そして懸賞金100万ドルを受け取るために
モンタナからネブラスカリンカーンという町まで
1800㌔の道のりを歩いて向かおうとするのです
 
いくら詐欺だと伝えても、何度も家出しては保護される
家電量販店で働く次男のデビッドは
しぶしぶ父親をリンカーンまで連れていくことにします
 
途中立ち寄った両親の故郷
そこで100万ドル当選したというウディに群がる友人や親せき
そしてそれが真実でないと知った時、馬鹿にする嫌らしさ
 
こんな偏屈な爺でも自分の父親をコケにされるのは
息子そしては辛く哀しいもの
 
デビッドは父親のプライドのために
そして、故郷での父親の名誉を回復するために
粋なはからいをします
 
ウディの顔にかっての男らしい威厳が戻ったとき
デビッドは父親として誇りに思う
 
父親の長年の希望を叶えたこの親孝行は
デビッドにとっても人生を後悔しない選択になったのです
 
私にも将来介護することになるかも知れない親がいるので
なかなか感動だけで見終わることはできませんでしたが
ロードムービーの秀作のひとつに間違いないです
 
ただ、100%男性目線
特にアラフォー以上の男性向けだと思います
 

 
【解説】allcinemaより
サイドウェイ」「ファミリー・ツリー」のアレクサンダー・ペイン監督が、怪しげな当選賞金を受け取るべくネブラスカへと向かう年老いたガンコ親父と、その旅に付き合うハメになった息子が繰り広げる珍道中の行方を心温まるタッチで描いた全編モノクロによるハートフル・ロード・ムービー。主演は本作の演技でカンヌ映画祭最優秀男優賞に輝いたブルース・ダーン、共演にウィル・フォーテ、ジューン・スキッブステイシー・キーチ
 アメリカ北西部のモンタナ州に暮らす老人ウディ・グラント。ある日、100万ドルの賞金が当たったという、どう考えてもインチキな手紙を受け取る。ところがウディはそれを信じ込み、はるか遠くのネブラスカまで歩いて賞金を受け取りに行こうとする始末。息子のデイビッドは、周囲が何を言ってもまるで耳を貸さない父に根負けし、無駄骨承知で彼を車でネブラスカまで連れて行くことに。そしてその道中で、ウディの生まれ故郷に立ち寄る父子だったが…。