タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010)



このクソダサい副題のおかげで、気が進まなかったのですが

思わぬ拾い物とはこのこと、面白かったです


過去のスラッシャー(めった切り)映画のパロディや

登場人物のあまりのオバカさに笑えますが、それだけじゃない

アリガチな設定を逆手に取ったストーリーが良くできていて

(チャドが事故に遭ったふたりを殺さなかったのは謎ですが 笑)

程よいエロさもある巧みな構成




ヒルビリー(田舎者)やプア・ホワイト(貧乏白人)に対する偏見

事実を確かめようともせず

自分たちの存在を脅かすような相手ならば敵とみなし

手段を選ばずに襲いかかっていくことへの皮肉が込められているのです


にもかかわらずラストはハッピー・エンドでほっこり

カナダとナイスデブはチェックです(笑)

原題は「TUCKERAND DALE VS EVIL」(VS邪悪、縁起の悪い)




地道に貯めてきたお金で買った、ぼろぼろの別荘に

はじめて訪れたタッカーとデール

もうこの別荘からして笑える

ビールを飲み、近くの湖で夜釣りを楽しんでいた時

湖に落ちた女子大生アリソンを助けたふたり


しかし一緒にキャンプに来ていた仲間の大学生たちは

タッカーとデールは連続殺人犯のシリアルキラー

アリソンは誘拐されたと勘違いしてしまいます

そしてとんでもない行動を起こしていくのです




タッカーとデールが本当にいい人なんですよ(笑)

アリソンの悲鳴を「パンケーキが嫌いだった?」とか

ファーゴ」(1996)に出てくるみたいな木材を処理する機械に

バカが一人突っ込むと「大丈夫か?って

上半身なくなっちゃってますけど(笑)


だけど、どう見ても自分たちが殺人鬼にしか見えない状況

そこに警察官がやってきて、すべて終わりかと思ったら

そこからまた次々と人が死んでいきます

いやあ、不謹慎、不謹慎




そこにコミュニケーションの大切さ

お互いに知り合うことの大切さといったテーマを

嫌味にならない程度にサラリと効かせる心憎さ


終盤はもうアリソン同様に、とても純情で泣き出しちゃったりする

デールのことが可愛くて大好きになってしまいます

本当に人間外見や、第一印象で決めてはいけません




スラッシャー映画が好きな人には絶対オススメ

私も「お気に入り」

ビールのお供に最高でした


休暇を過ごすため森へやって来た2人の男が、キャンプ中の若者たちに凶悪な殺人鬼と勘違いされたことから巻き起こる騒動を描いたスプラッター・コメディー。思わぬ誤解から死人が続出する事態に陥っていく気のいい中年男2人を、『猿の惑星:創世記ジェネシス)』のタイラー・ラビーンと、『310分、決断のとき』のアラン・テュディックが演じる。血みどろ残虐描写の連続など、従来のスプラッター映画のイメージを覆す前代未聞の展開に爆笑必至。