未来人だの、タイムトラベル、別の時間軸だの
専門的な用語まで駆使したレビューまで多くあります
これはあえて、いろいろな解釈をされるために
考えられた物語ではないでしょうか
リチャード・ケリー監督は策士だと唸りました
しかし17年の時を経て見たら、かなり若い作品でした
今でいう中二病というやつです(笑)
私より息子が見るような映画
オカルトやホラー、精神疾患にも興味を持ち始めます
どんな妄想をしているかまではわかりませんが
当然女の子やセックスにも興味があるでしょう
多数派でないことは、ちょっと怖いことのように思えますが
ドニー・ダーゴ(ジェイク・ジレンホール)のもつ世界観が
私なりに納得できるようになったのです
ドニー・ダーゴは精神科医に通い、放火で逮捕歴もあり
学校の水道管を破裂させ、銅像に斧を突き刺すような少年ですが
本当は母親想いで、女の子を大切にする
やさしい子なのです(出た!保護者目線 笑)
好みが結構リンクしていて、親近感さえ覚えます
「TEARSFOR FEARS」は私もファンでしたし
そして物理?の教師と語られるのは
「ホーキング宇宙を語る」(1988)
しかもグレッチェンは少女時代のダイアン・レインと少し似ているんです
映画がはじまってすぐに、見事に80年代にタイムスリップ(笑)
高校生のドニー・ダーゴはウサギの着ぐるみをかぶった
そして「あと28日6時間42分12秒で世界は終わる」と告げられるのです
その時、ドニーの部屋には飛行機のエンジンが降って来ていました
もしドニーが外出していなければ、ドニーは死んでいたのです
そして次の「フランク」の指示は学校の水道管を破壊すること
それが原因で学校は洪水となり休校となります
そのとき不良にからまれていたグレッチェンを家に送っていったことで
ドニーはグレッチェンと付き合うようになりました
ドニーにとって大切な女性になったのです
ハロウィン前日の夜、大学に合格した姉のためのパーティーで
ドニーはグレッチェンと結ばれます
ふたりはタイムトラベルの謎を解くために
「死神ババア」の家の地下室を訪れました
そこには不良が偶然空き巣に入っていて
ふたりは襲われ、倒れた彼女は車に轢かれて死んでしまいます
その車を運転していたのは、ウサギのフランクと同じ人でした
ドニーはとっさにフランクの目を銃で撃ち、殺してしまいます
そしてタイムトラベルの入り口である竜巻に向かうのです
グレッチェンを助ける方法はひとつ、過去に戻ることだけ
そうすれば飛行機に乗っている母親と妹も事故にあわず
フランクも撃たれることはなかったのです
インチキ宣教師、ジム・カニングハムの自宅に放火しなければ
キティが先生がダンス・チームを引率していれば
死神ババアに興味をもたなければこうならなかった
すべて、自分が生き延びたことによって起きた偶然
日付は「28日6時間42分12秒前」に戻り
エンジンの落下事故によりドニーは死にます
ドニーの妄想なのか
それともただの夢オチなのか
ディレクターズ・カット版では
謎はかなり解消されるそうですが
私はやはり自分の想像力で
一番楽しいと思います
そしてもし、中学や高校の頃
みんなとちょっと違うことに興味をもつヲタク時代を過ごした人なら
きっと愛すべき映画の1本になるでしょう
お気に入りです
2001年のサンダンス映画祭で「メメント」「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」とともに話題を呼んだ異色の青春ムービー。これがデビューとなるリチャード・ケリー監督が青春時代の若者の心に潜む闇をユニークな手法で見みごとに映像化。17歳の少年ドニー・ダーコが体験する[28日6時間42分12秒]の奇妙な出来事の連続と増幅する謎の数々、そして衝撃の結末とは? リバース(反転)ムービーと呼ばれ、全米では熱狂的なマニアを生み出した。ドリュー・バリモアが脚本に惚れ込み、出演のみならずプロデュースも担当。
1988年、アメリカ・マサチューセッツ州ミドルセックス。ある晩、高校生ドニー・ダーコの前に銀色のウサギが現われる。ドニーはウサギに導かれるようにフラフラと家を出ていく。そして、ウサギから世界の終わりを告げられた。あと28日6時間42分12秒。翌朝、ドニーはゴルフ場で目を覚ます。腕には「28.06.42.12」の文字。帰宅してみるとそこには、ジェット機のエンジンが落下していてドニーの部屋を直撃していた。何がなんだか分からないながら九死に一生を得たドニー。その日から彼の周囲では、不可解な出来事が次々と起こり始めた。