男はすべてライバル、女は永遠に解けない謎
無謀に生きた男、反抗的で扱いにくい一匹狼。
だが、スクリーンでの輝きは絶対だ
一時期を築いた、本物のスター
彼の名はスティーヴ・マックィーン
(最初のナレーションより)
スティーヴ・マックィーンが出演した代表作の名場面と
関係者の証言を交えて彼の素顔に迫るドキュメンタリー
語り ジェームズ・コバーン
主演 ニール・アダムス チャド・マックィーン ノーマン・ジェイソン チャック・ノリス
どこからどう見ても、かっこいい
何をしても、かっこいい
60~70年代は「キング・オブ・クール」と呼ばれ絶大な人気を誇り
米空軍フライトジャケット「MAー1」デニム「LEVI’S501」など
マックイーンが映画の中で着たものは多くの男性が真似したそうです
生後6か月で父親に捨てられ、アルコール依存症の母親によって
ミズーリの叔父に預けられます
叔父は平等で親切な人だっだそうですが
8歳の時再婚した母親のもとに戻ることになります
しかし生活になじめず、継父ともあわず悪さをするようになり
14歳で少年院入り
16歳で出所し職を転々としたあと17歳で海兵隊に入隊
20歳で名誉除隊し、女の子目当てで俳優を目指すようになり
22歳頃から劇に端役で出演するようになり
そして「傷だらけの栄光」(1956)で共演したポール・ニューマンに
強いライバル心を抱くようになったそうです
1956年に交際4ヶ月で結婚したという最初の妻
ニール・アダムスの功績は大きいと思いますね
彼女の方が売れっ子であるにもかかわらず、妻の仕事もこなし
気難しく映画関係者から敬遠されがちな夫の仕事まで世話をする
世にいう「あげまん」というやつでしょうか
数々の浮気のことや、悪口などひとことも言わない
関係者も「マックイーンは女にモテる」と断言します
だけれど「奴が信頼しているのはニールだけだ」と
ニールのアドバイスによってマックイーンは役者としての頭角を現します
それは「”目線をはずしニヤリと笑う”しぐさ」
どうしたら自分が魅力的に見えるのかを学び
ジェームス・ディーンやマーロン・ブランドの二番煎じでなく
マックイーンらしいスタイルを確立します
彼の伝説が始まるのです
そしてジョン・スタージェスと出会い
「荒野の七人」(1960)「大脱走」(1963)という傑作を生みだしました
もの凄い子煩悩だったとは意外です
ニールと離婚したあともそのことは変わらず
子どもたちは寂しい思いをしたことがないというのです
そしてオートバイに対しても映画以上の愛情をもっていたことがわかります
レースはマックイーンがマックイーンに戻れる瞬間
だけれど「大脱走」でオートバイで鉄条網をジャンプする有名なシーンは
友人のバド・エキンズがスタントしたものだとか
「どうやったんだ?」と何が何でも
「大脱走」のとき「あれは僕じゃない、あれはバド・エキンズだ」と
説明するのがいやだったとか(笑)
実は本格的にアクションに取り組んでいたのですね