毎日かあさん(2011)





「神様、私に子供たちをありがとう」


原作の漫画「毎日かあさん」は私も読みました。
とても共感し、そして励まされました。

子育て期間中は自由もなく、すべてが思うとおりにいかない毎日。
散らかす、汚す、好きなものしか食べない

子どもが小さいときってまさに
伊武雅刀さんの「子供たちを責めないで」の
世界そのものですよね。笑

でもサイバラさんはそんな苦労や苦境を
すべてネタにしてしまうのです。
子どもの起こす数々の問題を
よし!来た!よくやった!とばかりに
堂々と受け止める。笑

そんな母親像につい微笑んでしまいます。
些細なことにクヨクヨしちゃいけないのです。
思い通りにならないから子どもは楽しいのです!

でも映画のほうは、どちらかといえば
サイバラさんとカモシダさん夫妻のほうに
話の重点が置かれていましたね。

我を忘れるまで飲み、幻覚に惑わされ暴れまくります。
飲まなければ子煩悩でやさしい夫。
子ども達もそんなお父さんが大好きなのです。

サイバラさん役にキョンキョンはあわないのではないかと思いましたが
結構よかったですね、毒舌が似合っていて。
さすが元夫婦というか、永瀬さんとの息もぴったりでした。笑

どうしようもないダメ夫。
でもそれ以上に素晴らしいものも妻に与えたのでしょう。
その最大の幸せは子どもたちを授かったことです。

原作の暗い部分のほうばかりが強く活かされていたのは少し残念でしたね。
パワフルで、おおらかで、素敵な「かあさん」のほうも、もっと見たかった。
サイバラさんの「毎日かあさん」に元気をもらえたのは
きっと私だけではないはずだから。





【解説】allcinemaより
元夫婦の共演としても話題となった小泉今日子永瀬正敏の主演で贈る感動ファミリー・ドラマ。原作は人気漫画家・西原理恵子が日々の出来事を綴った同名エッセイ漫画。元気な子どもたちに振り回され、アルコール依存症に苦しむ夫との葛藤を抱えながらも、パワフルな毎日を送る主人公の家族への深い愛を笑いと涙で綴る。監督はデビュー作となる前作「かぞくのひけつ」で第47回日本映画監督協会新人賞を受賞した小林聖太郎
 締め切りに追われる漫画家サイバラ リエコは、6歳の息子ブンジと4歳の娘フミを育てる二児の母。子育てと仕事で目が回るような忙しい日々を送っていた。そんなサイバラの夫は元戦場カメラマンのカモシダ。現在、アルコール依存症と格闘中で入退院の繰り返し。しかも、克服どころかますます悪くなる一方。ついにサイバラは離婚を決意するのだが…。