原題は「The Frighteners」(恐ろしい者たち)
ピーター・ジャクソンをハリウッドに迎え
主演は盟友のマイケル・J・フォックス
特殊メイクはアカデミー賞常連のリック・ベイカー
3DCGの出来は今見ても(無駄に)なかなかのもので
ジャクソンの次の作品である「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズにも
応用されたそうですが
内容的はB級ホラーに近い幽霊退治もの(笑)
でもいいんです、マイケルが出ているだけで
こんな顔を見ただけで安心できる個性の持ち主って
マイケルか、ブレイキンのShigekix(半井重幸)さんしかいない(笑)
欲を言えば、もう少しライトなコメディものにして
サイラスとスチュワートのゴーストコンビがヨカッタので
もっと登場して欲しかったですね
1990年のフェアウォーターという町
交通事故で妻を亡くしてから幽霊が見えるようになった
元建築家のフランク(マイケル・J・フォックス)は
西部開拓時代の判事(ジョン・アスティン)
ストリートギャングのサイラス(シャイ・マクブライド)
ヲタクのスチュアート、という3人のゴーストに協力してもらい
墓地で葬儀中の遺族に営業をかけては
悪魔祓いの詐欺商売をしていました
ある日、レイという男の家の庭に車を突っ込んでしまったフランクは
レイに名刺を渡しその場を去ります
レイの妻ルーシー(トリニ・アルヴァラード)は医者で
屋敷で暮らすパトリシア(ディー・ウォーレス・ストーン)を往診
1964年、15歳だったパトリシアは
アメリカで最も多くの人を殺した連続殺人犯になるという野望をもった
ジョニー(ジェイク・ビジー)の恋人でした
ジョニーはサナトリウムの看護師で
患者や医師など12人を殺害し死刑になります
パトリシアも共犯者として逮捕されますが5年前に釈放
しかし彼女の厳格な母親は、娘が殺人犯だと確信しているので
パトリシアが怪我をしても家から出そうとはせず
ルーシーに来てもらっていたのです
その夜、レイとルーシーはポルターガイスト現象に襲われ
フランクの名刺を見つけたルーシーはフランクに連絡
フランクは大金を要求し悪魔祓いをしますが
レイの額に「37」という数字を見ます
その頃町では住民たちが心臓発作で次々と亡くなるという
事件が発生していました
突然死したレイは状況が理解出来ず、フランクに相談
フランクは死の直後に現れるあの世への道「光の道」を昇れ
それを逃すと、再び道が現れるまでの1年間
ゴーストとして彷徨わなければならないと伝えます
レイの幽霊に頼まれ、彼を墓地まで連れて行くフランク
そこで保安官のペリーから、FBIが心臓発作で連続死した人間を解剖したところ
心臓は正常で、死因は心臓に強い圧力をかけられたものだったと教えられます
そこに(フランクの交霊能力を信じている)ルーシーがやって来て
死んだ夫のレイに聞きたいことがあるといい
フランクはルーシーを食事に誘います
(フランクにしか見えないレイも一緒)
ルーシーが知りたいのはレイの貯金の場所でした
しかもレイとの生活は上手くいっていなかったと打ち明け
ショックと嫉妬で怒りまくるレイ
「レイはキミの幸せを願って消えた」と嘘をつくフランク
トイレに行ったフランクは、額に「38」という数字のある男と居合わせると
その男は黒いマントに大鎌を持った死神に心臓を掴まれ死んでしまいます
フランクはFBI捜査官ミルトン(ジェフリー・コムズ)に
死神を見たと言っても信じて貰うどころか
連続して起きている突然死の重要参考人にされ
交霊能力を得るきっかけとなった
数年前におこった交通事故について事情徴収を受けます
フランクは妻のデブラを乗せた車を運転中
口論となってしまい謝って崖から転落
デブラは死に、額には「13」の数字がナイフで刻まれ
フランクは2時間後に保護されたものの記憶がありませんでした
事故に見せかけてフランクがデブラを殺害したのではと
追及するミルトンから逃げ出したフランクは
「光りの道」に導かれ博物館にたどり着きます
そこで死神が次の標的を探していることに気付いたフランクは
額に「39」のある人物を助けようしますが
死神はその男の心臓も握り潰してしまいます
さらに、かって妻を殺害したとフランクを告発した
新聞編集者のマグダの額に「40」の数字を発見
フランクが「次だ」と呟くと、マグダは犯行予告だ脅迫だと騒ぎ
警察がフランクを囲んでしまいます
そこに死神が現れ、フランクを助けようと立ち塞がった
判事(ゴースト)を鎌でまっぷたつ
フランクはサイラス(ゴースト)とスチュワート(ゴースト)とともに
マグダを車に乗せ逃げますが、妻の時と同じように崖から転落
マグダは死に、フランクは妻も死神に殺されたことを思い出すのです
フランクは保安官に全てを打ち明けますが、信じてもらえず
一連の突然死の犯人として逮捕されてしまいます
しかも面会にやって来てくれたルーシーの額に「41」の数字
ルーシーを好きになり始めていたフランクは
彼女を守るため、死神と対決するこにします
判事は死神を地獄に追放する方法は
ジョニーの魂を骨壺に入れ礼拝堂に閉じ込めるほかない
しかも人間として対決できない、自らもゴーストとならなければいけないのです
フランクはルーシーに協力してもらい
冷凍室で体温を下げ仮死状態となり死神と対決することにします
タイムリミットは20分、それを過ぎると本当に死んでしまいます
サイラスとスチュワートの協力で脱獄したフランクが
ルーシーが勤める病院に向かうと
ルーシーは心臓を遅くする薬をフランクに打ち臨死体験を誘発
ゴーストとなったフランクが死神を追うと
死神は悪霊と化したジョニーだとわかります
ジョニーを追い詰めるフランク
しかしあと一歩というところで20分のタイムリミットがきてしまい
蘇生させられてしまいます
フランクからジョニーが戻ったと聞いたルーシーは
ジョニーの元恋人のパトリシアの屋敷に行くと
パトリシアの母親が殺され
パトリシアが地獄からジョニーを呼び寄せたことがわかります
パトリシアがルーシーをも殺害しようとすると
駆けつけたフランクがジョニーと対峙すると
ジョニーは(都合よく 笑)遺灰の入った壺に吸い込まれ
フランクはその壺を持ち急いで病院の礼拝堂に向かいます
パトリシアはショットガンを乱射しながらフランクを追い
ミルトン捜査官もフランクを追います
この捜査官、見るからにヒトラー崇拝者なうえかなり変わってる
(子どもの頃受けた虐待が原因らしい)
フランクとルーシーが病院の4階にある閉鎖された礼拝堂に到着すると
ミルトン捜査官に骨壺を奪われ、ミルトン捜査官は遺灰を撒いてジョニーを解放
そこにパトリシアが現れ、フランクは床板の穴から階下に逃げると
ミルトン捜査官はパトリシアの撃った弾丸に頭を吹き飛ばされてしまいます
ルーシーがパトリシアの銃によって殴られ倒れると
フランクはジョニーが起こした殺人事件の幻覚を見ます
ジョニーは死後も連続殺人の記録を伸ばすため殺人を繰り返し
パトリシアも事件に積極的に関与していました
さらに妻の額に刻まれた「13」の傷は
パトリシアが彫ったことを思い出すのです
パトリシアに首を絞められ死んでしまったフランクは
ルーシーを助けるためパトリシアの魂を彼女の体から引き抜くと
サイラスとスチュワートに手伝ってもらい、「光の道」を駆け上がります
パトリシアを連れ戻そうと「光の道」を追ってきたジョニーでしたが
ジョニーとパトリシアは、黒い何ものかに飲み込まれ
地獄に落ちて行ったのでした
天国でサイラス、スチュアート、そして妻と再会したフランク
しかし3人は天国に来るのはまだ早いとフランクを地上に送り返します
「幸せにね」と微笑みフランクを見送る妻
フランクが蘇生すると、ルーシーは泣いて喜ぶのでした
フランクは妻との思い出のある未完成の家を取り壊し過去と決別
ルーシーと恋人同士となり
ルーシーもゴーストが見えるようになってしまいます
ゴーストの存在を信じなかったミルトン捜査官は
皮肉にも自分がゴーストになり
恨めしそうに幸せそうなふたりを見つめていたのでした
【解説】映画.COMより
悪霊祓いの詐欺師が残虐な死神と対決する姿をSFXを駆使して描いたホラー・コメディ。監督は「ブレインデッド」「乙女の祈り」の鬼才ピーター・ジャクソン。脚本は「乙女の祈り」でもジャクソンと組んだフラン・ウォルシュとの共同。製作はジェイミー・セルカーク(編集も)とジャクソン、製作総指揮は「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス。音楽は「ミッション:インポッシブル」のダニー・エルフマン、美術は「乙女の祈り」のグラント・メイジャー。視覚効果監修は「ロジャー・ラビット」「マスク」のウェス・フォード・タカハシ、特殊メイクは「エド・ウッド」のリック・ベイカー。主演は「アメリカン・プレジデント」のマイケル・J・フォックス。共演は「若草物語」のトリニ・アルヴァラード、「グレムリン2」のジョン・アスティン、「フォートレス」のジェフリー・コムズほか。
1996年製作/110分/ニュージーランド・アメリカ合作
原題または英題:The Frighteners
配給:UIP