大鹿村騒動記(2011)




大鹿歌舞伎は18世紀から続く
実在の無形民俗文化財なのだそうです

顔なじみの素人役者が演じる村歌舞伎の公演は
村の人々にとって、かけがえのない楽しみなのでしょう

そしてまた、このような小さな村では
人間関係もいろいろあるでしょう

かって親友(原田芳雄)の妻(大楠道代)とかけおちした岸部一徳
女が認知症になってしまい
面倒を見きれなくなったため大楠を連れて村に帰ってきます

なんという自分勝手な(笑)

それだけど、のどかな作品でしたね
駆け落ち、認知症性同一性障害という
普通なら深刻になるようなことを
誰も深く掘り下げずに楽観しているのです

脚本の悪いからのような気もしますが(笑)
ベテランの豪華な配役のおかげで
あえてこういう展開にしたのかとさえ思えてくる

歌舞伎を見る観客の顔も良かった
大鹿歌村のみなさんなのでしょう
とても歌舞伎を愛しているのが伝わります

これはのびのびとした
主演者の演技を楽しむ映画でしょうね
抜けていて、和みます



【解説】allcinemaより
300年ものあいだ守り継がれてきた“村歌舞伎”が存在する長野県の小さな村“大鹿村”を舞台に、公演を5日後に控えた村で巻き起こる悲喜こもごもの騒動を原田芳雄主演で描くヒューマン群像コメディ。監督は「どついたるねん」「行きずりの街」の阪本順治
 長野県下伊那郡大鹿村南アルプスの麓に位置するこの小さな村は、300年以上の歴史と伝統を誇る村歌舞伎が自慢。シカ料理店を営む風祭善は、その大鹿歌舞伎の花形役者。しかし実生活では、かつて女房の貴子に逃げられて以来、寂しい一人暮らしの日々。そんな中、村ではリニア新幹線の誘致を巡って喧々囂々、公演が5日後に迫っても、善以外はなかなか稽古に身が入らない。するとそこへ、貴子が駆け落ち相手の治と一緒に戻ってきた。しかも治は、認知症を患った貴子を持て余し、善に返すと言い出すのだが…。