シリーズ第13作目
原題は「OCTOPUSSY」
まるで3流ポルノのような、シリーズ屈指のお下品タイトル
(よく上映できたものだ 笑)
髭を付けただけの変装から、おねえちゃんのパンチラで
敵の目をかわしお馬のトラックから小型飛行機で逃走
象の戦車に、針のベッドと遊びながら追い掛けっこ
ジャングルでは「あ~ああ~」とターザンの如く雄叫び木から木へ
ワニ型潜水艦、ゴリラの着ぐるみ、ピエロに変装、タコが凶器
美女だけのアマゾネス宝石密輸組織(オクトパシーガールズ)
(今となってはアンパンマンのコスプレにしか見えないがな 笑)
大人のおもちゃ箱をひっくり返したような
カビ―・ブロッコリの世界が帰って来た(笑)
ジョン・グレンも思い通り撮影できなくて大変だったでしょうが
(おかげでおバカと大真面目が混合した精神分裂状態 笑)
この年の全世界映画興行収入ランキングは3位
サー・ロジャー(このとき56歳)だからこそ
ギリギリ品性が保てたというところでしょうか
東ベルリン、双子のナイフ使いに追われるピエロ姿の男
イギリス大使館に逃げ込んだものの、死んでしまう
男はMI6エージェント009で、死ぬ間際大使館員に渡されたのは
偽物の「レディーの卵」(インペリアル・イースター・エッグ)でした
「レディーの卵」の秘密を調べるよう指示されるたボンドは
「レディーの卵」が出品されるロンドンのオークション会場で
本物と偽物と入れ替えます
偽の「卵」落札したのは謎の美女マグダと現れた
大富豪カマル・カーンでした
ジム・ファニング(ダグラス・ウィルマー)
ファベルジェのオークションでボンドに同行する古代の専門家
カマル・カーン(ルイ・ジュールダン)
アフガニスタンの亡命貴族
「卵」のレプリカを製造し資金源としている
マグダ(クリスティナ・ウェイボーン)
青いタコの刺青をしているオクトパシーの部下、オクトパシー・サーカス団の団長
ドレスの裾を手すりに縛って軽やかに退散するのが素敵すぎる
脇役ボンドガールには、稀にこういう逸品中の逸品が現れるな
ゴビンダ(カビール・ベディ)
カーンの右腕で、ボディーガード
サイコロを握りつぶすぜ(そこがピーク 笑)
オクトパシー(モード・アダムス)
裕福なビジネスウーマン、本業は宝石密輸業者
世界中の女性の孤児を集め美しく育て教育訓練し、女だけの要塞で暮らしている
MI6で裏切り者とされた亡き父親に勇敢な死を与えてくれたと
ボンドに恩を感じてる
ミーシカ(デビッド・マイヤー)
グリーシカ(アンソニー・マイヤー)
オクトパシ―・サーカス団の双子のナイフ使い
カーンに雇われている殺し屋
オルロフ将軍(スティーヴン・バーコフ)
米国の空軍基地を核で爆撃するために、ソ連の貴重な財産である「卵」を
カーンに供給し協力している
最後は東ベルリンの警備員に脱北者と間違えられ射殺される
ゴゴール将軍(ウォルター・ゴテル)
KGBのボス
戦争より内政問題の解決を優先したいと核軍縮を考え
オルロフ将軍と対立している
(毎回Mよりかっこいい問題)
ソ連議長(ポール・ハードウィック)
ゴゴール将軍とオルロフ将軍の会談の主催者
右、ビジャイ(ビジャイ・アムリトラジ)
左、サドルディン(アルバート・モーゼス)
ビジャイ=インドの連絡係、蛇使いの姿で待ち合わせ
(笛で吹くのはジェームズ・ボンドのテーマ)
サドルディン=インドの局長、ボンドを支援する
米空軍司令補佐官(リチャード・ルパルメンティエ)
視察のついでにオクトパシーサーカス団を見学
M(ロバート・ブラウン)
2代目M、MI6責任者でボンドの上司
Q(デスモンド・リュウェリン)
美女軍団に囲まれてかなりご満悦(笑)
ボンドとコンビで参戦までしてしまう
マニーペニー(ロイス・マクスウェル)
ペネロペ・スモールボーン(マイケラ・クラヴェル)
マネーペニーのアシスタント登場(続投はなく本作だけ)
ボンドは花束の一輪だけマネーペニーへ
残りを若いアシスタントへ(わかりやすすぎだろ)
カマル・カーンとオルロフ将軍はサーカス団にアメリカを攻撃する核兵器を装備
列車でオクトパシーの宝石を持ち逃げしようとする
列車に飛び乗ったボンドは双子と戦い009の仇を討ち
そこから車を盗み、警察に追われながら
爆弾が仕掛けられたサーカス団へと急ぎ
ピエロに扮して間一髪爆弾を止めるのです
(演出だと思った観客は大喜び)
カーンに裏切られていたことを知ったオクトパシーは
美女軍団を連れてのカーンの屋敷に忍び込み彼を殺そうとしますが
作戦がばれてしまい逆に連れ去られてしまう
オクトパシーを助けるため、今度は馬で追いかけるボンド
カーンの離陸寸前の飛行機に飛び乗り、羽を壊し(笑)
オクトパシーとギリギリ脱出、カーンはそのまま墜落
ボンドは足を怪我したことを理由に休暇を取り
オクトパシーと豪華船で過ごすのでした
そして本作は「インディ・ジョーンズ」シリーズへと
引き継がれていきます(笑)
【解説】KINENOTEより
米軍基地爆破を企む悪人たちの謀略に挑む英国情報部員ジェームス・ボンド。62年の「ドクター・ノオ」以来、シリーズ化されたボンド活躍譚もこの作品で13本目になる。製作はシリーズ全作品を手掛けているアルバート・R・ブロッコリ。エグゼキュティヴ・プロデユーサーはマイケル・G・ウィルソン。監督は前作「007/ユア・アイズ・オンリー」(81)に引きつづきジョン・グレン。イアン・フレミングの短編小説とオリジナル・キャラクターに基づいて、作家で「三・四銃士」の脚本家であるジョージ・マクドナルド・フレーザーが脚色。その脚本をリチャード・メイバウムとマイケル・G・ウィルソンが全面的に書き直して映画台本にした。撮影はアラン・ヒューム。音楽のジョン・バリー、メイン・タイトル・デザイナーのモーリス・バインダー、プロダクション・デザイナーのピーター・ラモントの三人は、ボンド・シリーズの常連。主題歌の「オール・タイム・ハイ」をリタ・クーリッジが歌っている。特殊効果はジョン・リチャードソン、編集はジョン・グローヴァーが担当。出演は、この映画で六回目のボンド役になるロジャー・ムーア、「007/黄金銃を持つ男」(74)についで二度目のボンド映画出演になるモード・アダムス、ルイ・ジュールダン、クリスティーナ・ウェイボーン、スティーヴン・バーコフ、カビール・ベディ、ヴィジャイ・アムリトラジ、「007/ユア・アイズ・オンリー」のウォルター・ゴテル、ミス・マネーペニー役で唯ひとりシリーズ全作品に出ているロイス・マックスウェルなど。テクニカラー(プリントはメトロカラー)、パナビジョン。
中南米の某国。軍事基地に潜入した英国情報部員ジェームス・ボンド(ロジャー・ムーア)は、いったんは捕われるが、一瞬のスキをついて脱出。特製小型ジェット機アクロスターを操縦し、敵のミサイルとの空中チェイスの末に、格納庫をすり抜け、ミサイルは格納庫で爆破した。一方、ベルリンでは009が、イギリス大使館に倒れ込み息をひき取る。手からころげおちたのが、偽のファベルジュ・エッグ。本物はロンドンで競売にふされることになっている。M(ロバート・ブラウン)に009の仕事を引きつぐよう命せられたボンドは、競売場でエッグをインドの王族カマル・カーノ(ルイ・ジュールダン)とせりあいスキをみて、本物を偽物とすり換える。そうとは知らずに、カマルは偽物をせり落して引きあげた。その頃、クレムリンでは、ゴーゴル将軍(ウォルター・ゴテル)の宥和政策を、オーロフ将軍(スティーヴン・バーコフ)が批難し攻撃を主張していた。ボンドはカマルの後を追って、インドのウダイプールに行き、現地情報部員ヴィジャイ(ヴィジャイ・アムリトラジ)に出迎えられる。ボンドの出現をあやしんだカマルは、殺し屋ゴビンダ(カビール・ベディ)を派遣するが、ボンドは雑踏の中でみごとに撃退し、秘密のアジトで、Q(デズモンド・ルウェリン)から小型電波受信器などを受けとった。カマルの愛人マグダ(クリスティーナ・ウェイボーン)がボンドに接近し、ベッドをともにする。マグダは小型電波発信器をしくんだ偽のエッグを盗んで逃げ出す。ボンドは後頭部を一撃されて失神、気づいた時には、山の頂上にある宮殿にとじ込められていた。ソ連のヘリがやってきて、オーロフが降り立つ。受信器から、「クレムリンの宝石」「ベルリンのカールマルクスシュタット」といった言葉が聞こえてくる。ボンドは死体の袋に入って宮殿を脱出。カマルは象に乗って、ボンドを追撃する。あやうく、ボンドは観光船に逃げ込む。ボンドはマグダの肌に彫られていたタコの刺青から、オクトパシーという女の存在を知る。彼女はカマルのパートナーで、オクトパシー・サーカスのオーナーだという。オクトパシーの住む小島の宮殿に侵入するボンド。オクトパシー(モード・アダムス)は、公金を横領し自殺した情報部員の娘だった。ボンドは彼女から情報をひきだそうと、ベッドヘ誘う。そこヘ、不気味な殺し屋たちが、襲撃してきた。死闘の末に、彼らの息の根を止めたボンドは、ベルリンに向かう。カールマルクスシュタットではオクトパシー・サーカスが興行していた。カマル、オクトパシー、オーロフらは、クレムリンの宝石を偽物とすり換え、サーカスを隠れみのにして国境を越えようとしているのだった。しかし、実はカマルとオーロフは次の興行地であるフェルトシュタットの米軍基地で核弾頭を爆破させようとしていた。米の威信が失墜すれば、ソ連が有利になるという考えからだ。オーロフは、しかし、ゴーゴルに追われて死亡する。ボンドはフェルトシュタットの米軍基地に突入し、危ういところで核弾頭から時限装置をとりはずす。一足早くインドに逃げ帰ったカマルの裏切りを怒ったオクトパシーは、輩下のオクトパシー・ガールズとともに山の宮殿を襲撃。熱気球にのってQとボンドがやって来た。オクトパシーを人質にしてカマルは軽飛行機で逃走。ボンドは軽飛行機にとびつき、ゴビンダを翼の上で激闘の末に倒し、オクトパシーを救出。軽飛行機は操縦不能になり、カマルをのせたまま墜落し炎上する。