IT/イット(1990)




オカルト版「スタンド・バイ・ミー
公開中のリメイク版ではありません(笑)


映画というよりは、テレビドラマのようだなと思いましたが
実際、テレビドラマの前後編を1本にまとめた作品だそうです

どうりで各エピソードが冗長なわけです
もっと短く編集したほうがよかったと思います
ホラーで3時間強は集中力が続きません

おかげで途中からはピエロ(イット)がハンバーガー店のキャラクターにしか
見えなくなってしまいました
「i'm lovin' it♪」です

墓穴から「ばあ」なんて、何気にキュートです
(私の脳内はホラーをコメディ化してしまう傾向があります)





 イットとは「恐怖心」のメタファー
7人の「弱虫クラブ」の子ども達の持つ恐怖の象徴が
邪悪なピエロとして現れます

ピエロの姿で現れるイットは実態がありません
「弱虫クラブ」は仲間で集まると恐怖が薄れるということに気が付きました
イットは団結に弱いのです
そして銀の弾で倒せる(という思い込み)のです

同時に虚勢を張っている不良グループにもイットは現れます
彼らも本当は臆病なのです
イットにより連続殺人の殺人犯にされてしまいます





それから27年
大人になり、それぞれ活躍している「弱虫クラブ」に
故郷のデリーから再びイットが現れたという連絡が入ります
ひとりはあまりの恐怖から自殺してしまい
ラッキーセブンだったメンバーは6人になりました
デリーに戻ると、彼らにしか見えない怪奇現象に襲われることになります

結局ピエロの正体は蜘蛛だったというオチなのですが
(原作では昔地球に落下した、邪悪な蜘蛛に似た生命体というSFチックな理由)
物語全体は総合失調症患者などの妄想のようで
実は主人公たちのほうがおかしくて、現実には何もなかったのです


恐怖が怪物になる
それがスティーヴン・キングの特徴のひとつなのだそうです

ちなみにペニーワイズは新作よりこちらの顔が怖いという噂ですね
CGや特殊メイクにお金がかけられなかったため
本当に怖い顔の俳優を選ぶしかなかったそうです(笑)



【概要】ウィキペディアより
『IT』(イット)は、1990年のアメリカ映画、TVドラマシリーズである。原作は1986年に発表されたスティーヴン・キングのホラー小説『IT-イット-』。”It” は英語で鬼ごっこの鬼を意味する。
人間の弱さに付け込む不気味なピエロ、ペニーワイズに翻弄される人々を描く。物語前半は幼少時代、後半は大人になった現代のパートに分かれている。前半は回想がほとんどを占め、ホラー要素さえなければ『スタンド・バイ・ミー』のような青春ものである。
本作は非現実的な要素を多く含んでいて、例えばペニーワイズは、特定の人物にしか姿を見せず、引き起こされる能力(物体を自在に操る、相手の恐怖心を覚える姿に擬態する、血を含んだ風船を飛ばすなど)も同じように一般の人間には見えない。
ペニーワイズは、実在する連続殺人鬼ジョン・ゲイシーを基にしている。また、この作品の公開後、ピエロの存在を怖がる人々が少なからず現れるようになったという。



【ジョン・ゲイシーウィキペディアより
ジョン・ウェイン・ゲイシー (John Wayne Gacy, 1942年3月17日 - 1994年5月10日)は、アメリカ合衆国生まれの連続殺人者。子供たちを楽しませるため、パーティなどでピエロに扮することが多かったことからキラー・クラウン(殺人道化、殺人ピエロ)の異名を持つ。
少年時代はボーイスカウトに入っていたことがあり、資産家の名士でチャリティー活動にも熱心な模範的市民だと思われていたが、アルバイト料の支払いなどの名目で呼び寄せた少年に性的暴行を加えたうえで殺害し、その遺体を自宅地下および近くの川に遺棄していた。自身の同性愛を隠すために殺害したとされている。1972年から1978年のあいだ、少年を含む33名を殺害したことが明らかになっている。彼の犯行はアメリカ社会を震撼させた。
刑務所で彼の描いたピエロの絵画は連続殺人者犯マニアには大変な人気があり、展示会が開かれたり、高値で取引されている。著名人では俳優のジョニーデップが購入して所有している。
スティーヴン・キングのホラー小説「IT」に登場する殺人鬼ペニーワイズのモデルとなった。