かあちゃん(2001)


 
 
見やすい映画でしたね。
 
貧乏長屋で身銭を削ってコツコツと貯金する一家。
長屋のみんなはその一家をひがみ、あることないこと悪口を言います。
それを小耳に挟んだ若い男は、ある夜その家に泥棒に入るのです。
ところが、そこの女将は若い男にお金を貯めている理由を打ち明け
腹が減ってるだろうと飯を食わせ、そのうえ家にまで住まわせます。
 
私も結構親切なほうですが(自分で言ったよ?笑)しかしいくらなんでも
家に泥棒が入ったら110番です。
たとえ嵐のメンバーのような青年であろうと、ジョニデであろうと
アツアツの晩ご飯をご馳走するなんてありえない。
 
しかし、岸恵子演じる「かあちゃん」がそんなことをしても全く
違和感がありません。
その貫禄や存在感に、見ている側もなんだか
大丈夫!どうにかなるさ!かあちゃんなら、どうにかしてくれるさ!と
ついついその気になってしまうのです。
すでに成長した子ども達も、やさしく立派でしたね。
 
心温まる爽やかな作品。
私はマザコンを応援します。笑
 

 
【あらすじ】allcinemaより
山本周五郎が1955年に発表した同名小説をもとに、かつて愛妻・和田夏十と共に映画化を暖めていた市川崑が、彼女の死後18年を経てようやく結実させた企画。天保の時代を背景に、貧乏長屋で暮らす一家を通して、人が人を信じることの大切さ、家族の愛を描き出す。出演は岸恵子原田龍二うじきつよし他。
 飢饉による不景気で貧窮生活を余儀なくされていた天保末期の江戸。とある貧乏長屋で5人の子供を育てる気丈夫な母おかつ。だがおかつの家では一家総出で働いてかなりの金を貯め込んでるという噂があった。ある夜、その噂を聞きつけた若い男・勇吉が泥棒に入るが、勇吉と出くわしたおかつは怯えることもなく、彼に金を貯めている理由を語った。それは長男の友人である源さんが、盗みの罪を償って牢から出てきた時のための支度金だったのだ。おかつの姿に我が身を恥じる勇吉だが、おかつはそんな勇吉を家に招き入れるのだった……。