パディントン(2014)



「そのセクシーな女を止めろ!」


原作はイギリスの作家、マイケル・ボンドの児童文学

くまのパディントンPaddingtonBearシリーズは

30の言語で、全世界で3000万部を売り上げているベストセラー

ぬいぐるみは今でも大ヒット商品


クマキャラということで、思わず

「テッド」(2012)と比べてしまいがちですが(笑)




お下品、お下劣ネタで笑わせる「テッド」とは違い

パディントン」は丁寧な言葉を話す紳士


しかし開始10分で災害にあい、家と家族失い

国を捨てて、イギリスに密入国

実はイギリスのEU離脱の最大の原因

移民問題テーマに映画は作られたそうです




とはいえ、ファミリー映画にふさわしく

センス良く仕上げていますね


進学や仕事などで故郷を遠れ、知らない習慣や土地で新生活を始める感じ

失敗やの連続や、孤独な中で触れた他人の優しさ

大人になったら、誰もが思い当たる懐かしい記憶が蘇ります




40年前、叔父さんと叔母さんがお世話になった探検家の

「家をあげる」という言葉を頼りに

船に密航しペルーからロンドンにやってきたパディントン


身寄りのない喋るクマを、ブラウン家の息子と母親は家に泊めてあげます

しかし父親のヘンリーはクマを家に招くなんてとんでもない

案の定人間の生活を知らないパディントンは、洪水に火事と

ブラウン家を失いかねないことをしでかします




なんとか家を出て行ってもらいたいヘンリー

しかし探し当てた探検家はすでに亡くなっており

探検家の娘(ニコール・キッドマン)は

研究のためパディントンを剥製にしようと企んでいました


ボトックス使用については本人も潔く認めているだけあって

ニコール・キッドマンが相変わらずの美女ぶり(笑)

しかも、高齢出産が幸いしたのか、若々しい




しかも元ダンの「ミッションインポッシブル

あのシーンが使われてたり(笑)

ジョークも洒落ています


そしてパディントンの存在を最も疎ましく思っていたヘンリーが

家族のため、パディントンを救うため女装で頑張ります(笑)




日常に非日常的介入する騒動

だけどそのことで、今は安定と平和が第一の仕事人間になったけど

若いころはやんちゃで、危ない橋さえ渡った記憶が呼び覚まされる

そして妻も、かっての自分のそこに惚れたことを思い出すのです

これは紳士と、淑女と、チョイワルなロンドン賛歌

ウィンザー・ガーデンの街並みや、長屋のような魅力的建物

素敵な家の内装に、らせん階段に、インテリア

屋内をドールハウスに見立てて紹介するくだり




これからのクリスマスシーズンにも、ぴったりな1本だと思います

楽しくて、ハラハラで、学べる、優しくなれる

そして最高にキュート!


クマが喋っていても普通とか(笑)

アングロサクソン系も、実は寛大な人が多いのかも知れません

本当は誰でも、優しさや助けを求めているのです




【解説】allcinemaより

言葉を話す紳士的なクマの“パディントン”の活躍を描いたマイケル・ボンドの世界的人気児童小説シリーズを実写映画化したファミリー・コメディ。ペルーから大都会ロンドンへとやって来たパディントンが、不慣れな都会生活に悪戦苦闘しながらも、そこで出会った心優しいブラウン一家とともに繰り広げる大冒険の行方を描く。出演はヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンスジュリー・ウォルターズジム・ブロードベントニコール・キッドマン。また、パディントンの声でベン・ウィショー。監督は英国のTVコメディを中心に活躍するポール・キング
 真っ赤な帽子を被り礼儀正しいそのクマは、イギリスの探検家に会うため南米ペルーのジャングルから船ではるばるロンドンまでやって来たばかり。大きな駅で途方に暮れているところを挿絵画家のブラウン夫人に助けられる。駅名にちなんで“パディントン”と名付けられた彼は、ブラウン家の屋根裏に泊めてもらうことに。しかし、お風呂の使い方が分からず家中を水びたしにしてしまい、旦那さんのブラウン氏はカンカン。あやうく家から追い出されそうになるパディントンだったが…。