大魔神逆襲(1966)



大魔神ってわずか1年で3部作作られたのですね
ただ歩くだけだった大魔神が、いろいろ動作するようになり
1年で特撮のクオリティがこんなにも高くなったのには驚きました

しかも壊される建物はミニチュアではなく
セットはいえ本物に近いので迫力満点
雪は発泡スチロールで作られたということですが、雪景色も美しく
特撮技術に対するプライドが最後まで感じられます



ただし、子役の演技は相当下手(笑)
下手くそながら、可愛いですけど

物語は日本の「スタンド・バイ・ミー」(1986)か
危機を乗り越え旅をするのは「ロード・オブ・ザ・リング」(2001
といった感じ(笑)



今回の大魔神荒神様として祀られ
荒神様の山」に人間が入ると祟りが起こると
村人たちから恐れられています

この村は樵(きこり)の男たちによって生計を立てていて
もうすぐ冬、男たちは山を下りてくる予定でした

ところが隣の国の侍にさらわれ、硫黄の湧き出る地獄谷で
強制的に働かされていると、ひとりの樵が戻ってきました
地獄谷から逃げるには「荒神様の山」を越えるしかない
そう言って息をひきとります



鶴吉、大作、金太、そして鶴吉の弟の杉松は
父や兄を助けようと、地獄谷へ行くため「荒神様の山」に向かいます

北林谷栄さんの山の入口の守り主がピッタリ
さすが「日本一のおばあちゃん女優」と讃えられたことだけあり
チョイ役でもインパクトあります

どう見ても登るのが無理な山というか崖を登っていき(笑)
困難を乗り越え「荒神様の山」にたどり着きます
そして荒神様に父や兄の無事を祈る4





しかし極悪非道を尽くす領主、荒川飛騨守の家来に見つかってしまい
逃げる途中、金太は川に流され
大雪に降られ大作と杉松は凍死してしまいます
ひとり残された鶴吉は荒神様に助けを求め、身を投げてしまいます

そこに使いの鷹を、飛騨守の家来に殺されブチ切れた大魔神が現れ
鶴吉は大魔神に助けられ?(人形なのが笑える)
大作と杉松は不思議な力で蘇り(川に流れた金太も助けてやれよ)



そして爆薬の製造を企んでいる飛騨守のいる地獄谷に行き

家来達を投げ、踏みつぶし、丸太ポンポン攻撃
大量の硫黄に、火薬に、汚染され沸騰している沼
最高のロケーションで崩落!爆破!炎上!

さらに追い詰めた飛騨守には、人間にはでかすぎるだろ?の
宝刀で貫いた後に、さらなる沼フラグ(笑)
これぞ地獄絵図、虐殺のカタストロフィー



そして少年たちと樵に手を合わされ
「ふふ・・」という仕草を一瞬浮かべ(たような気がする)
吹雪になって消えていく大魔神

それはまるで灰になった「あしたのジョー」のよう
特撮スタッフの燃え尽きた感を感じます(笑)

当時より今のほうが特撮技術やCGが向上していても
ここまでクオリティの高い特撮映画はそう作れないでしょう

そして現代にも大魔神が現れて、日本の殿様や
アメリカの殿様や、その家来たちを懲らしめて
改心させてもらいたいという気持ちが、芽生えてしまいます(笑)


【解説】allcinemaより

大魔神」シリーズ第三弾。非道な領主のもとで強制労働をから逃げ出した村人たちを救うため、四人の子供たちが禁足地の山中へ向かう。領主側は追っ手を放ち、子供の一人が命を落としてしまう。そしてついに、山の武神像が動き出す。
 吹雪の特撮が印象的で、大魔神がその宝剣を初めて抜いたことでも話題になった。今回は子供の涙によって魔神が動くというのが新味だが、虐げられた良民の祈りが魔神に通じ怒りが爆発という基本パターンから脱却しきれず、新しいインパクトを与えるには及ばなかった。本作でシリーズは終了し、大映の特撮時代劇は妖怪シリーズへと移る。『マグマ大使』のガム役で知られる二宮秀樹が鶴吉を好演。