アバウト・ア・ボーイ(2002)


 
 
優柔不断なダメ男といったらこの人、ヒュー・グランド。
 
ウィルは働かずに親の印税で暮らす小金持ち(なんて羨ましい。笑)。
そして女性が大好き、しかし長続きはしません。
ある女性との別れをきっかけに、シングルマザーに狙いを絞った彼は
シングルの親の会を通じて、母子家庭のマーカスという少年と出会います。
 
本当はいやなんだけど、頼まれるとうまく断れない・・
そういうことって、いろいろな場面で多々ありますよね。
たとえば仕事なら、上司や先輩に帰り際に作業を頼まれた場合などもそうです。
内心早く帰りたいと思っていても、「少しなら・・」と残業をしてしまうのです。
 
ウィルも頼まれると、うまく断ることの出来ない人間。
毎日自分の家にやってきては、上がりこんでくる少年。
情緒不安定な母親と暮らし、学校で虐められているマーカスのことを
最初は迷惑に感じていたものの、やがてふたりには友情が芽生えてくるのです。
この作品ではヒューの軽いイメージがイラっとせず、ほのぼのと和みますね。
 
恋が成就するわけでないし、ウィルは無職のままだし
マーカスが母親を励まそうと出場したコンサートが成功するわけでもありませんでした。
それでも少年と大人になっても少年のままの男性の友情の先には
ほんの小さな変化と、ささやかな幸せが訪れるラスト。
ほんわか系が好きな方にいいと思います、女性向けでしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
「ハイ・フィデリティ」の原作者、ニック・ホーンビィのベストセラーを映画化。優雅に暮らす無責任な独身男が、12歳の少年と出会うことで自らの人生を見つめ直していく。主演は「ノッティングヒルの恋人」のヒュー・グラント。共演に「ハムナプトラ」「スターリングラード」のレイチェル・ワイズ。監督は「アメリカン・パイ」のポール&クリス・ウェイツ兄弟。
 ウィル・フリーマン。38歳、無職、独身。ノース・ロンドンに住み、亡き父がクリスマス・ソングを一発ヒットさせたおかげでお気楽な印税生活を送っていた。ある日、ウィルは12歳の少年マーカスと出会う。マーカスはシングルマザーの母親フィオナのひどい鬱病に悩んでいた。そんな矢先、フィオナが自殺を図る。フィオナはウィルの素早い対応で事なきを得るが、マーカスは母をこれ以上一人にしておけないと考え、ウィルと母のデートをセッティングする。そうこうしてるうち、次第にウィルのアパートに入り浸るようになるマーカス。生活のリズムを狂わされ困惑するウィルだったが…。