ギャラクシー・クエスト(1999)



これは面白い

胡散臭いオープニングから徐々に盛り上がり

絶妙なパロディ、巧妙な伏線張り

登場人物を成長させるという作り込まれた脚本




最後には感動して泣きそうにさえなる(笑)

でも超!超!超!くだらない!!




20年前に打ち切りになった宇宙探査局所属(NSEA)のプロテクター号と

その乗組員たちの活躍を描いたSFドラマ「ギャラクシー・クエスト

ファンによって開催されたコンベンションに招かれた出演者たちは

熱狂的なファンとは裏腹に醒めきっていました




ダガード艦長役のネズミス(ティム・アレン)遅刻
紅一点のグエン(シガニー・ウィーヴァー)は
おっぱいの話ばかりでウンザリ

トカゲ頭のドクター・ラザラス(アラン・リックマン)は

シェイクスピア俳優だったのに」と嘆く

(本当にシェイクスピア俳優だった 笑)




そこに冷静な技術主任チェン(トニー・シャローブ)と

乗組員6のガイ(サム・ロックウェルが加わります


盛り上がるイベント会場で、サーミアン星人と名乗る4人組に
自分らの故郷を滅ぼそうと目論むファトクリ星人のサリスを

退治してほしいと依頼されるネズミス




仕事のオファーだと勘違いしたネズミスは

「明日リムジンで迎えに来てくれ」「秘密だぞ」と答えます


そして自宅で二日酔いのネズミスを、4人は本当にリムジンで迎えに来て

プロテクター号そっくりの宇宙船に連れて行くのです




最初は奇妙な笑顔がキモイ(笑)サーミアン星人ですが

彼らは純粋で真面目で”嘘”という観念のない生命体なんですね


一方のネズミスはふざけたクソ野郎(笑)

サリスにテキトーに攻撃にしてしてしまいます




しかしサリスの反撃がはじまり

ギャラクシー・クエスト」のほかの主演者たちも

サリスとサーミアン星人の戦いに巻き込むのです


何度も使われてきたような、ありがちな手法ばかりだし

主人公のアクションは全くキレがなくユルユル(笑)

にもかかわらず「がんばれ~!」と応援してしまう




シガニー・ウィーヴァー(当時50歳)も、サーミアン星人側の紅一点

ラリアリ/ジェーン・ドー(名前が身元不明の女性遺体ってどうよ)も

だんだんと可愛らしく見えてきた


そして危機に陥ったのクルーを救ったのは、熱狂的なクエスタリアン

(「スタートレック」のファン同士の交流をとる”トレッカー”の同義語)

の少年の指示があったからこそ
でも肝心なときにゴミ出しのお手伝い ← 分別も(笑)




自分勝手でバラバラだったクルー同士が協力しあい

ファンとの交流が難題を解決していく

「オメガ13」の謎もきっちりネタにつながっていて見事


ファンと、主演者と、番組が一体になるラストも素晴らしいし

ハッピーでポジティブになれる


これはお気に入り




たとえスターウォーズ」や「スタートレック"研究家"じゃなくても

充分楽しめますし、人生を立て直すきっかけになるドラマだと思います


ただし真面目に見てはいけません(笑)




【解説】allcinemaより

放送打ち切りから20年を経た今も熱狂的なファンを持つSF番組「ギャラクシー・クエスト」。今日もある都市で、ファン集会が開かれていた。が、招待された出演者の前に奇妙な4人組が現れ、“自分たちの星を侵略者から守って欲しい”と助けを求めてきた。最初は冗談と思った出演者たちだったが、彼らは本当の異星人で、TVでの彼らの活躍を本物と思い込み番組そのままの宇宙船も用意していた……。「スター・トレック」のパロディー満載の本格SFコメディ。