マイノリティ・リポート(2002)


トム・クルーズといえば巻き込まれ型()

この作品でもしっかりと巻き込まれています

 

面白いか、面白くないかといえば、それなりに面白いけれど

かなりツッコミ系()

 

2054年のワシントンD.C.

プリコグによる予知夢により未然に殺人事件を防ぐことのできる社会

犯罪予防局の犯罪取締チームの主任

ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は

その殺人予知システムにより殺人事件の容疑者に挙げられてしまいます

 

ダニー(コリン・ファレル)の執拗な追跡から逃れ

プリコグの女性アガサ(サマンサ・モートン)を連れ出し

彼女のオリジナル・リポートをダウンロードします

そして黒幕が局長である

ラマー・バージェス(マックス・フォン・シドー)であると知るのです

 

ツッコミどころの筆頭はあの目玉()

しかも持ち歩くのはジップロックよろしくなビニールパック

数時間もすれば、虹彩の細胞も腐敗してしまわない?
第一その前に容疑者になった時点でIDにロックをかけられるでしょう

ちなみに原作にはこの目玉のくだりはないそうです

 

殺人予防システムにしても、いくら超能力者だからって

生身の人間を水槽で「飼う」のは食事や排せつはどうするの

しかも老いや病気で死んでしまったらそれっきりなのに

法案を通すって無理がありすぎます

 

そしてタイアップ商品?のGAPやブルガリ

ペプシトヨタレクサスが目立ちすぎ

これ出すためにこのシーン作ったの?と思わせるほど

 

コリン・ファレルがディスクをはめる時

いったん息を吹きかけてから入れるのは

ファミコンかよ!」と笑ってしまいます()

 

ヨカッタのは誘拐したプリコグのサマンサが未来を予測して

次におこすトムの行動を指示するところ

傘、風船、コインなどの小道具をつかい敵から身を隠す

このあたりはスピルバーグの真骨頂

 

そして予知夢の通り、男に銃を向けるジョン

息子が消えて6年、彼は復讐のためだけに生きてきたのでしょう

しかしジョンは被疑者の権利を暗唱し始めます

予知に逆らい、自分の意志で正義を選び取ったのです

 
 
テーマは予知された殺人の犯人が

もしその予知を知ったらどういう行動をとるか(だと思う)

 

映画はここで終わるべきでした

息子の写真に顔を埋めた、男の悔し涙で終わるべきでした

 

犯人はもう誰だか予想がついているわけですし()

このあとの奥さんの大活躍とか、長くて本当にいらないですね

娯楽SFに徹して、ここは短くうまく畳んで欲しかった

 
 
それにしても近未来、すべてのシステムが
虹彩認識や指紋認識になったとしたら

眼球や指紋ビジネスや、移植手術が違法に行われる可能性や

強盗殺人もお金を引き出すため眼球目当てになるかもなるかも知れません

そう考えると怖いな、と感じました

 


【解説】allcinemaより

スピルバーグトム・クルーズの大物コンビによる近未来SFサスペンス。「ブレードランナー」「トータル・リコール」の原作者フィリップ・K・ディックの短編小説を映画化。特撮工房ILMによって作り上げられたリアルな近未来世界が展開する。キャメロン・ディアスキャメロン・クロウがカメオで出演。
 西暦2054年、ワシントンDC。政府は度重なる凶悪犯罪を防ぐ策として、ある画期的な方法を採用し、大きな成果をあげていた。それは、“プリコグ”と呼ばれる3人の予知能力者によって未来に起こる犯罪を事前に察知し、事件が実際に起きる前に犯人となる人物を捕まえてしまうというもの。ジョン・アンダートンはその犯罪予防局のチーフとして活躍していた。しかし、ある日、ジョンは自分が36時間以内に見ず知らずの他人を殺害すると予知されたことを知る。一転して追われる立場になったジョンは、自らの容疑を晴らそうと奔走するのだが…。