ビッグ・ストーン・ギャップ/この町に生きて (2014)




劇場未公開、DVD未発売というこの作品
Amazonプライムビデオで高評価だったので鑑賞
プライム会員であれば「Fire TV Stick」 は
コスパが高く本当にお得だと思います


そして「エマ」症候群とでもいいましょうか

ヒロインは特別美人ではないけれど、頭がいい職業女子
男女平等で自由恋愛を掲げる自立したタイプなのでしょう
やさしく自分を愛してくれる男性が身近にいても物足りず
自分の気持ちに素直になれないのです

多くの女性は、仕事でも結婚でも、妥協するところは妥協すると思います
でもいくつになっても、自分のこだわりを棄てれない女性もいるのです





1978年、バージニア州、ビッグ・ストーン・ギャップ
40歳になったアヴェ(アシュレイ・ジャッド)は
炭鉱の町で薬局を経営し、町の劇団の監督をして暮らしていました
みんなが顔見知り、お互いが共同体のようなものでしょう

そして地元で生まれ育ち、地元の人と結婚して
一生をそこで終える人がほとんどなのです

幼馴染のジャック(パトリック・ウィルソン)とお互い好意があるものの
ジャックはスウィート・スーというバツイチの女性と付き合い
アヴェもセオドアという劇団仲間に交際を申し込まれます

アヴェは「ジェーン・エア」症候群なので(笑)独身はあたりまえでしょう
ジャックが独身なのは、そんなアヴェを待っていたから
でも老いてきた母親を安心させたいし、年齢的にも決断したかったと思います
経済的にも安定してる、だから結婚しようとアヴェにプロポーズします


なのになんだ、この女の断り方は!
相手に対する思いやりがひとかけらもありません


それでも、ジャックが尽くして、尽くして
いろいろな事件を乗り越えて
ハッピー・エンドになるのですけれど(笑)

こういう女はここまでしてもらわないとダメなんです
好きなら奉仕するのが当然だと思ってる
自分の気持ちを理解してくれるのがあたりまえだと思ってる


ということで、ブロンテ姉妹や、ジェーン・オースティンのような
ロマンチストで激情的な世界観が好きな方にはお薦め

私の好きな作風ではありませんでしたが
もっと世の中に普及してもいい佳作だとは思いました



【解説】