ロビンフッドの冒険(1938)




私にとっての「ロビン・フッド」の主役は

イメージ通りのロビン・フッドといえば、やはりこの映画
恋あり、冒険あり、アクションあり
鮮やかな色彩のカラーは、動く絵本

この年でこれだけのものを作ってしまうとは
ハリウッドの技術力に驚かされます
芸術性でも認められ、批評家からの評価も高く
アカデミー賞では、作品賞をはじめ
美術、編集、作曲の4部門で受賞しています
現代の映画音楽はこの作品のスタイルが基盤になったそうです

確かに、今見ても楽しめる傑作ですね
公開当時は(特にキリスト教家庭の)少年少女の心を
鷲掴みにしたことに違いないでしょう


12世紀のイギリス
リチャード獅子心王(イアン・ハンター)の十字軍遠征中に
弟のジョン王子(クロード・レインズ)と
サー・ガイ(ベイジル・ラスボーン)は人々に重い税金を課せ
そのうえノルマン人と手を組み王位を奪おうと企んでいました





シャーウッドの森に住むロクスレイのロビン(フリン)は
リチャード王の王座を守るため、そして圧政に苦しむサクソン人を助けるため
ジョン王子に立ち向かうのです

そこにマリアン姫(ハヴィランド)とロビンの恋が絡み
姫の召使とロビンの従者の恋も絡む(笑)

ジョン王子はロビンを誘き寄せ、捕まえるために
ノッティンガム城で弓術試合を催します
ロビンは試合に出場し優勝しますが投獄させられます

マリアン姫のおかげで脱出したロビン
しかし今度は姫が反逆者として捕まってしまいます


テンポがいいのでサクサクと見れますね
悪者のジョンとサー・ガイが身ぐるみ剥され
おまぬけな姿にさせられたりするのは気分がいい





風と共に去りぬ」(1939年)のメラニーのイメージが
あまりにも強いハヴィランドですが
全くイメージの違う、お転婆なお姫様もよかったです
主演女優賞を2度受賞している、これが演技派女優のなせる業

クライマックスのロビンとサー・ガイのアクションも逸品で
迫真の剣戦を見せてくれます


アニメ感覚でお子さんと楽しく見られる作品
今の子どもからは、ロビンフッドではなく
ピーターパンと思われる衣装ですけど(笑)



【解説】allcinemaより
数あるロビンフッドものの中でもヒロインやカラー撮影の美しさ、血沸き肉踊るテンポのよさ、そして、はまり役フリンのしなやかな動き、どれを取っても一級の仕上がりを見せている作品。お話はいまさら説明するまでもなく、弱気を助け強気をくじく好漢、シャーウッドの森の盗賊ロビンがジョン王の奸計により玉座を追われたリチャード王を助ける大冒険絵巻。敵役のレインズがまた素晴らしく、重厚なコーンゴールド(この作品を契機にハリウッドに招かれたドイツ・クラシック界の大家)のスコアも映像の迫力を増しに増している。