リバティ・バランスを射った男(1962)

 
 
好かったですね
しっかりとした政治ドラマであり
孤高の純愛映画
 
リバティ・バランスとは誰なのか
それを射った男は誰なのか
タイトルもいい
 
かっては砂漠だった町
そこに、粗末な棺桶に眠った
町の人々も知らない独りの男の葬儀のためだけに
時期副大統領になるとも噂されている
ランス上院議員(ジミー)がやってきました
 
葬儀屋で佇む黒人(ストロード)は死んだ男の従者で
ランスと妻のハリーとは昔なじみのようです
カクタス・ローズという花のことを尋ねるハリー
その花は今ちょうど咲いているといいます
 
ランスは取材に来た新聞記者に
リバティ・バランスという悪党のこと
酔っぱらい新聞記者のビーボディ
臆病な保安官
かっての町の人々
 
そして自分の命を救ってくれた
今は棺桶に入っているトム(デューク)
のことを語っていきます
 
騎兵隊のような衣装を着ているのは
南部の古いタイプの男を表しているのでしょう
簡単に女性を口説くことはしません
 
ちゃんとした財産を、家を作るのが先決
愛する女性に苦労はさせないつもりなのです
それが強い、夫になるのにふさわしい男の姿
 
だけれど、ハリーが心を奪われてしまったのは
東部からやってきたインテリの弁護士
皿洗いのような女のする仕事も平気でする優男
 
今までの自分の計画が無駄になったトムは
やけを起こしてしまいます
だけどハリーを不幸にするわけにはいかない
 
トムこそが、町の悪党
リバティ(自由)バランス(調和)を射った男なのです
それはガンマンで生きた男の終焉
 
カクタス・ローズはデュークのことなんだろうな
砂漠でしか咲けない美しいサボテンの花
 

 
【解説】allcinemaより
若き法律家のやって来た街は、まだ無法時代の名残を残していた。彼は反対派の悪どい抵抗にあいながらも州独立のために闘うが、ついに雇われガンマンのリバティ・バランスと対決する事になる……。新時代に突入した西部を舞台に、白黒画面も美しく伝説の影に消えた男を詩情豊に描き上げた名編。
 東部の大学で法律を学んだ青年ランスは、一肌脱ごうと西部のある小さな町にやって来た。だが、彼はそこで無法者のリバティ・バランス一味に襲われ、重傷を負ってしまう。幸運にも、牧場主で拳銃の名手であるトムや彼の恋人ハリーに救われるランス。彼は州昇格を目指す住民のため、反対派と雇われガンマンのバランスに対抗することを決意する。やがて州昇格運動の代表に選ばれたランスは、ついにバランスと一対一の対決に挑むことになるが…。