若親分(1965)




「一発は二度と帰らぬオヤジの命。
 二発目は親分の、その片腕の供養。
 そして三発目は破られた渡世道の裁きのため」


「若親分」シリーズの第1作。
たぶんこのあとのシリーズは見る機会がないと思うのですが(笑)
同年すぐに続編「若親分出獄」も公開されています。

出獄するの早いよ・・(笑)

明治38年(1905年)日露戦争勝利に沸く日本。
南条組の親分である父親が殺された市川雷蔵
海軍士官を辞め南条組の若親分となります。

清々しいというか、二枚目スター市川雷蔵
正義の任侠映画ですね。
父親の敵をたったひとりで討ちにいく・・

こんなカッコイイ若親分登場に
一家の女性たちも、そうでない女性たちも
色めき立ちます(笑)

実は犯人でないのに片腕を落とされた
滝沢組の親分もまた器が大きくてカッコイイですなあ。
いっぽう犯人の大田黒一家の親分、コイツが見るからに極悪で。

完璧な勧善懲悪(全員ヤクザだけど。笑)なので
わかりやすいし、見やすいですね。

任侠映画として名作ではないのでしょうが
サクッと鑑賞するのにはいいと思います。



【解説】allcinemaより
紙屋五平の原案をもとに「赤い手裏剣」の高岩肇と「座頭市関所破り」の浅井昭三郎が脚本を執筆し「忍びの者 続・霧隠才蔵」の池広一夫がメガホンをとった。市川雷蔵演じる若親分が高い評価を得てシリーズ化され、本作を含めて合計八作品が制作された。
 明治末期、南条組の親分が闇討ちに遭い殺害された。葬儀に海軍の軍服姿で現れた一人息子の武は、やくざの世界に身を投じるのも男の生き方と、二代目を襲名して組を継ぐことにする。父殺しの犯人が滝沢組の関係者であると聞いた武は、滝沢組長の右手首を斬り落とした。しかし父の殺害現場で襲われた武は、本当の犯人が太田黒組の親分伊蔵だったことを知り、滝沢組長の前で手をつくのだったが…。