金田一耕助シリーズ第三弾
このシリーズの市川組のキャラ設定に殺し方は
現実的ではないにしても、よく考えられていて
実に見せてくれるとしみじみ思います
バカっぽい3人娘
太地喜和子さんの妖艶さ
草笛光子さんの魔性
かなりのビジュアル重視ですが(そして妙にエロい)
ここまでやってくれると
わざとらしさも吹っ飛ぶ(笑)
このシリーズはどれも、親に兄弟姉妹、従弟など
親戚関係がややこしいですね(笑)
獄門島にはかつて鬼頭嘉右衛門という当主がいて
本家の千万太(ちまた)と、分家の一(はじめ)というふたりの孫のうちの
どちらかを跡取りにしようとしていました
本家にはほかに、現当主である与三松と
後妻(女優で祈祷師)でお小夜の間に
月代、雪枝、花子という三人の娘がいます
嘉右衛門は、もし千万太が死んで一が生き残ったときには
3人娘を殺害せよと了然和尚と村長と医者に遺言を残したのです
一とその妹である早苗は
嘉右衛門が女中である勝野に産ませた実子だったのです
いくら後妻が気に入らないからと
孫三人を殺せだなんてとんでもないジジイだ
しかも和尚と勝野の想いを知ってか知らずか
勝野を手籠めにしてしまうなんて、とんでもないジジイだ
今も昔も、権力を持ってしまうと人間は
自分の欲望のためには、見境がつかなくなってしまうものなのでしょうか
(しかも天下の水戸光圀公にこんなことさせる市川監督って・・)
そんな内容はともかく(笑)
実力派俳優の安定した演技は堪能できますね
当時の人気女優の夢の競演のような作品でもあります
可愛らしい坂口良子さんが登場するたびに
ちょっと前に報道を賑わせていた娘の坂口杏里さんを思い出すという
邪念は入りますけど(苦笑)
気軽に楽しめる娯楽ミステリーなのではないでしょうか
ちなみに横溝正史さんの原作のほうは
国内ではナンバーワン・ミステリーとも言われているそうです
【解説】allcinemaより