白蛇伝(1958)




フィルムセンターに行くと、古い邦画のポスターが展示してあるので
きっと有名な作品だと思い鑑賞しました

日本初のカラー長編漫画映画(アニメ映画)
アニメーターの養成から、アニメ用撮影機材の開発まで
製作には2年もかかったそうで

この時東映動画に入社した新人のひとりが、のちの
ルパン三世」の作画監督も務めた大塚康生氏ということです

画も動きもとても可愛らしいですね
ディズニーが1940年に名作「ファンタジア」を製作していることを考えれば
日本のアニメのスタートはかなり遅れたと言えますが
出来として劣っておらず、国内外でいくつもの大きな賞を受賞したそうです

ただ声の主演が、森繁久彌さんと宮城まり子さんの二人だけというのは
さすがに違和感がありました

せっかくの記念作品
少しは修正を加えていいのではないかと思います




許仙(しゅうせん)はパンダとミミィ(レッサーパンダ)と
一緒に町で暮らしていました

彼は幼い頃、可愛がっていた小さい白蛇を
大人たちに命令され、野原に置きざりにしたことがあります
それから十数年、白娘(ばいにゃん)という美女が許仙の前に現れます

白娘は白蛇の精でした

法海(ほっかい)という和尚がそのことを知り
白娘と許仙の恋路を阻もうとします





妖精が自分の魔力と引き換えに、愛する人の命を助け
そして魔力がなくなったことで、本当の人間になり
相手と結ばれるという恋物語


パンダがペットなんて素敵
当時はこの作品で、パンダとレッサーパンダの違いを知った
日本人も多いそうです

今なら「アンパンマン」を見て感動する、小さなお子さんのほうが
素直に楽しんで見れる作品かも知れません



【解説】allcinemaより
東映動画スタジオが製作した、天然色・長編漫画映画の第1作目。中国の民話『白蛇伝』を題材とする恋物語。声の出演に森繁久彌宮城まり子森繁久彌は主人公の許仙の他、法海・龍王の一人三役を演じている。中国・宋の時代、西湖のほとりに住む許仙の元に美しい娘・白娘が現れる。一目で恋に落ちる許仙。しかし、白娘の正体は許仙が昔かわいがっていた蛇、白蛇の精だったのだ。高僧・法海は法力で彼女の正体を知り、許仙を妖怪から救おうと白蛇と法術で対決する。白娘は敗れ許仙の元を去るが、逃げ去る彼女を追いかけて許仙は崖から落ちて死んでしまう。白娘は愛する許仙を生き返らせるために龍王星の龍王のもとへ飛び、人間になることを条件に命の花をもらってくる。しかし、命の花を届けようとする彼女を、またも法界は追い返してしまう。人間となり術の使えぬ白娘は為すすべがない。白娘に仕える青魚の精・少青は大ナマズに頼み、許仙と白娘を引き合わせようとするのだが…。