箱入り息子の恋(2013)


 
 
少女漫画のような展開のロマンチックコメディ。
こう見えて(どう見えて?笑)初恋ものや純愛ものもには
私は非常にヨワイ。
現実味のない箇所も多々ありましたが
こういう物語は基本好きです。
 
かたや35歳で一度も女性と付き合ったことのない
役所勤めのゲーマーなダサイ青年。
結婚する気のない理由はひとつ「面倒くさいから」。
かたや25歳で美人で超お嬢様、しかし盲目であります。
 
私はこの世で一番完璧な恋愛って一目惚れだと思います。
理由なんかいらない。
どんな欠点も障害も関係なく好きになってしまうのです。
 
35年間一度も女性に興味を示さなかった公務員の健太郎クン。
雨に濡れている女性、奈穂子に傘を差しだします。
彼女が目が見えていないことにはたぶん気が付いていたのでしょう。
そしてその彼女は親同士で開催するお見合いパーティーのお見合い相手でした。
 
親が子を思う気持ちとは裏腹に
自分の欠点を、普通の人間関係に馴染めないことを
充分にわかっているふたり。
欠けた者同士は惹かれあいます。
ひとりでは足りないけれど、ふたりなら一人分になれるのです。
 
しかし奈穂子の父親は障害のある娘を幸せにできるのは
もっとエリートで高収入な男性でなければと
ふたりの付き合いに猛反対をします。
そして二人は引き裂かれます。
 
初めてのデートで食べた吉野家の牛丼。
健太郎と別れ盲学校に通っているのでしょうか。
奈穂子はひとり白い杖をつきながら
お店に行き牛丼を食べながら、そして泣きます。
 
この夏帆ちゃんの泣きのシーンにはもう涙腺崩壊。笑
全国の失恋経験のある女子諸君!
わかるよねえ~
思い出しては泣いていたよね・・・
クッスン。
 
健太郎も諦めませんでした。
彼女の本当の気持ちを、悲しみを知ることが出来たから。
 
子どもの幸せを願うばかりに最初から結果を求めてしまう親。
でも本当に幸せだったと確認できるのは
死ぬ時しかないのかも知れません。
長い目で見守ってあげる、そんな気長さが必要ですよね。
 
奈穂子に不器用に点字の手紙を送る健太郎
でもそれはきっと、プロポーズの言葉であったと
そう思います。
 

 
【解説】allcinemaより
映画初主演となる星野源が、初めての恋に悪戦苦闘する“35歳童貞男”を滑稽かつ爽やかに熱演する感動の恋愛ストーリー。人付き合いが苦手な35歳の独身男が、盲目の女性と生まれて初めての恋に落ち、他人と真剣に向き合っていく中で少しずつ自分の殻を破り成長していく姿を、それぞれの家族の思いとともに、ユーモラスかつエモーショナルに綴る。ヒロインは「天然コケッコー」の夏帆、共演に平泉成、森山良子、大杉漣黒木瞳。監督は「無防備」の市井昌秀
 市役所に勤める35歳の独身男性、天雫健太郎。人付き合いが苦手で、友だちも恋人もはなから諦め、自宅と職場を行き来するだけの退屈な人生を送っていた。そんな健太郎を見かねた両親は、親同士が子どもたちの相手を見つけ合う“代理見合い”に参加する。そこで裕福な今井夫妻と知り合い、その一人娘・奈穂子と正式にお見合いするチャンスを得る。実は奈穂子は、病気のために今ではまったく目が見えなくなっていた。そんな奈穂子と思いがけず生まれて初めての恋に落ちてしまった健太郎。ところが奈穂子の父は、役所勤めの健太郎ごときに大事な娘をあげる気などサラサラなく…。