モリエール 恋こそ喜劇(2007)

 

 
 
フランス流の華麗なラブコメ
 
前半はちょっと退屈だったのですが
見ている途中からだんだんと引き込まれました。
役者がいい、みんな巧い、表情がいい
女性は美しい、素晴らしいのです。
 
若い未亡人セリメーヌに恋をした金持ちのジュルダンは、その想いを伝えるため
借金の肩代わりに劇作家のモリエールを雇い芝居の指南を頼みます。
ジェルダン家に住み込みんだモリエール
そこでマダム・ジェルダンに恋をしてしまいます。
 
不倫ものですが全くドロドロしていない。
上品なくらいです。笑
 
練りに練った考えに考えた
女性に贈るための愛の言葉。
好きな人の気持ちを自分に向かせるために
必死になる姿は滑稽でありながらも心に響きます。
言葉で愛を射止めるって、とても素敵。
 
モリエールとマダムが
ムッシュ」「マダム」と何度も静かに囁きあうのもロマンチック。
キスにたどり着くまでじらしあう・・
我慢できなくなるまで・・・
 
「恋は盲目」なのです。
好きな人に夢中、相手の欠点も、結婚も、年齢も関係ない。
騙されていることにも気が付かない。
だけれど永遠ではない。
いつか目が開くときが来るのです。
 
ちょっと間抜けな豪商を愛らしく演じていて特筆ものです。
 
マダム役のラウラ・モランテもとても素敵。
髪をおろしてパジャマ?姿でモリエールの部屋で笑う姿などすごくキュート。
なんと1956年生まれと知ってびっくり!
女性の美しさはフランス映画で学べ!!でしょう。
 
私的には愛の言葉に酔える好きな恋愛映画の部類。
見終ったあとは、ほんのりとした幸せ気分にも浸ることが出来ました。
お気に入りにしちゃいます。
 

 
【解説】allcinemaより
 17世紀のフランスを代表する劇作家モリエールの若き日の無名時代に焦点を当て、彼のバイオグラフィの空白期間とされる数ヵ月間の出来事を、名作誕生の知られざる秘話という形で描き出す伝記フィクション。主演は「スパニッシュ・アパートメント」「PARIS(パリ)」のロマン・デュリス。監督はこれが長編2作目の新鋭ローラン・ティラール。
 1644年、フランス。22歳の青年モリエールは駆け出しの劇作家兼役者。仲間と共に意気込んで劇団“盛名座”を旗揚げしたものの借金がかさみ、債権者に追われる日々。そんな時、金持ちの商人ムッシュ・ジュルダンが、ある提案を持ちかける。美しき公爵夫人セリメーヌの心を射止めるべく、自作の芝居を披露しようと目論んでいたジュルダンが、借金の肩代わりと引き換えにモリエールを演劇の指南役に迎えたいというのだ。こうして、妻と子供たちに悟られないよう、司祭“タルチュフ”と名乗り末娘の教育係としてジュルダン家に潜り込んだモリエールだったが、あろうことかジュルダンの妻マダム・ジュルダンと恋に落ちてしまい…。