美空ひばりの花笠道中(1962)


 
 
良かったですね、かる~く楽しめる
殺陣あり、歌ありの時代劇ミュージカル。
 
両国の矢場の娘お君と素浪人の寛太はお互い好きあっていました。
実は寛太は城から家出した浜松七万石の若様でした。
藩主の病死で起こった世継ぎ問題を解決するために
浜松に向かった寛太(若様)と松千代一行は
悪家老のお家乗っ取りの陰謀に立ち向かいます。
 
美空ひばりさんが江戸っ子娘とヒロインの弟の新太、ひとり二役。
私が思うにひばりさんって男役がとてもいいんですよね。
というか男役のほうが断トツにカッコイイ。
マニッシュな魅力に溢れていて
女性なのに圧倒的に女性ファンが多いのも頷けます。
 
里見浩太郎さんといえば水戸黄門のイメージが強いのですけれど。笑
若かりし日は(誰だかわからないくらい。失礼)美男子で。
男前ですねえ。
 
花房錦一さんのドジで憎めないキャラも可愛いし
近衛十四郎さんの謎の浪人もカッコイイ。
 
でもやはり、ひばりさんのための、ひばりさんを見る作品でしょう。
小柄で華奢ながら殺陣も決まっていますし
「おかめとひょっとこの両面おどり」は実にお見事です。
 
ひばりさんはもちろん、浩太朗さんの声もステキで
当時は「うぐいすコンビ」と呼ばれて慕われていたそうですね。
 
勧善懲悪でわかりやすく楽しいストリーですし
戦後の昭和の日本を元気にした・・
そんな国民的スターのオーラを十分に堪能できる作品のひとつでしょう。
 

 
【あらすじ】東映chより
観世光太の原作を美空ひばり主演で映画化したコミカルなタッチの娯楽時代劇。
ひばりは町娘とその弟の二役を演じ、また歌も披露している。
江戸両国にある矢場の娘・お君と天下の素浪人、自称両国無宿の緋鯉の寛太は恋仲だったが、ある日寛太が姿を消してしまう。寛太は浜松七万石藩主の長男で、お家騒動に巻き込まれ堅苦しい武家生活を嫌って出奔していたのだった。
事情を知ったお君は二人の弟、そして旅の素浪人とともに寛太を助けて活躍する。