男はつらいよ 寅次郎子守唄(1974)


 
シリーズ14作目
マドンナは十朱幸代さん。
 
旅先で知り合った男が寅さんに自分の赤ちゃんを預けてトンズラ。
赤ちゃんを連れて寅さんは「とらや」に帰ります。
「とらや」では寅さんに赤ちゃんが出来たのかと大騒ぎ。
だけど子宝に恵まれなかった、おいちゃんやおばちゃんは
その赤ちゃんをとてもとても可愛がります。
 
子どもを望んでも授からない女性にとって
不妊というものは決して他人にわからない切なさでしょう。
一方で望んではいなかった妊娠・出産をしてしまうカップルもいるでしょう。
世の中とは命の誕生からして理不尽なものです。
 
どこの誰の子かもわからない赤ちゃん。
現在だったらすぐに警察だ施設だと
育てる人なんかいないかもしれません。
だけど「とらや」のみんなは、ミルクだ!おしめだ!熱が出た!と大騒ぎ。
警察なんて頭にない、何よりも赤ちゃんの健康が先決なのです。
そんなドタバタにじーんときます。
 
源公さんが赤ちゃんおんぶしてる姿は
あまりにも似合いすぎてクスッとしちゃいます。笑
 
そんな赤ちゃんを連れて行った先の看護師の京子さんが
寅さんの好みに間違いなくストライクゾーンの明るくやさしく知的な美人。
もちろん寅さんは一目惚れ。笑
寅さんが女性を好きになるときは一瞬の迷いもなくていい。笑
 
思わず私も、寅さんみたいに定職に就かない男性は
看護師みたいな職業の女性と一緒になればいいじゃん!と思いましたが。笑
 
京子に思いを寄せているコーラスグループのリーダー大川(上條恒彦)と
京子の仲を取り持って寅さんは再び旅に出ます。
赤ちゃんも無事両親のもとに戻りハッピーエンドでしたね。
 
でも、どうして毎回マドンナと結ばれる男性って
ヒゲづらでたそがれたおっさんばかりなのかしら?
・・・
山田監督の願望ね、きっと。笑
 

 
【解説】allcinemaより
正月映画の定番「男はつらいよ」シリーズ第十四作で、十朱幸代がマドンナを演じた。赤ん坊の面倒を見ることになった寅次郎ととらやの面々の顛末を描く。
 車寅次郎は呼子港木賃宿で赤ん坊連れの男と酒を飲む。しかし翌朝になると男は消えており「この子をよろしくお願いします」という置き手紙。慌てた寅次郎は赤ん坊を連れて柴又のとらやへ戻り、さくらたちに面倒を押しつけた。熱を出した赤ん坊が入院し、それを見舞うため病院を訪れた寅次郎は、看護婦の京子に一目惚れ。自分が赤ん坊を世話しているかのように振るまい、毎日病院を訪れる。そこへ父親が踊り子を伴い現れて、赤ん坊を引き取っていった。それからというもの、京子がとらやを度々訪れるようになるのだが…。