SAYURI(2005)


 
 
外国映画に出てくる日本人って、日本人が観たら少しヘンテコりンなものですが
意外にも全くそんなことを気にせず楽しめました。
主演がチャン・ツィイーだというのに。
あっという間の2時間半でした。
 
これが日本文化を表現しているといったら、ナンチャッテなのでしょうね。
ただ、私は芸者のことも、祇園のことも、着物のマナーもほとんど知らないのです。
(一応、日本人ですが)
なので、貧しくて置屋(芸者たちが住み込みで生活し、仕事をもらう場所)に
売られた少女が少女時代に優しくしてくれた
たった一人の男性をずっと想い続けるという恋物語として
純真に鑑賞できました。
 
さゆり(チャン・ツィイー)の「会長」(渡辺謙)へのまなざしがたまらない・・
他の男性に寄り添っていても、心は全く違うところにあるのです。
しかし、さゆりは芸者として置屋に多額の借金を返さなければなりません。
そして、置屋の養女になるという目的もあるのです。
 
好きな人に気持ちを打ち明けることなんて出来ない・・・
 
そして戦争でさゆりは芸者を引退し田舎へと疎開します。
しかし終戦後再び芸者の道へと戻るのです。
こんどは「会長」の会社を救うために。
 
さゆりの一途な想いにジーンときました。
ラストはハッピーエンドで良かったですよね。
苦労や努力をした人には、最後は幸せになって欲しいのです。
 

 
【あらすじ】goo映画より
貧しい漁村に生まれた少女・千代(大後寿々花)は、9歳の時に、おかあさん(桃井かおり)と呼ばれる女将が仕切る花街の置屋に売られる。苛酷すぎる日々の中、千代は会長(渡辺謙)と呼ばれる紳士に優しく声をかけられた。それを運命の出会いと信じた千代は、会長にもう一度会うために、芸者になりたいと願うようになる。そして千代が15歳の時、芸者の中の芸者と称えられる豆葉(ミシェル・ヨー)が、彼女を芸者として育てたいと申し出る。千代は芸者さゆり(チャン・ツーイー)として花開き、数多くの男たちを虜にしていった。やがてさゆりは、客として現われた会長と再会する。だが会長のビジネス・パートナーである親友の延(役所広司)がさゆりに魅了され、熱い思いを彼女に抱いてしまった。一方、同じ置屋の初桃(コン・リー)やおカボ(工藤夕貴)が、さゆりに敵対心を燃やして数々の罠を仕掛けてくる。