君に届け (2010)

原作は椎名軽穂同名漫画で、全35巻中の7巻目の途中までの内容

ひねり伏線もない、ピュア高校生のラブストーリー(笑)

特別面白いとか、いい映画というわけではないけど、好かったです

見た目で判断せず、周りに流されず

自分の意思と大切な人を最後まで守れる強さ

ヒロインの黒沼爽子(くろぬまさわこ)は両親に愛情いっぱい育てられ

おとなしくて優しい性格だけど鈍感

幼い頃から一日一善、人のためになることをすることを心がけてきました

しかし小学生の時、真っ黒な長髪が原因で「貞子」とあだ名されたのが原因で

クラスメイトから恐れられ誰も近寄らなくなります

それは高校に入っても変わらず

「貞子と3秒以上目を合わせると不幸になる」という噂が流れ

肝試しでは「貞子が来たら、本当に幽霊がでる」と言われ

自ら幽霊役を引き受けることになります

 

そんな爽子をいつも見つめているのが風早

人知れず花壇の手入れ、ゴミの分別、掃除用具の手入れ

入学式で学校への道を教えてもらったときから

ずっと爽子のことが気になっていたのです

(だって、たべちゃんだもん 笑)

爽子に対するクラスメイトたちによる、無視という虐めや

悪口にも反応しない、相手に失礼だと怒ります

それが原因で「イメージダウン」と言われたり

陰口を叩かれても気にしない

風早演じる三浦春馬クンのキラキラといったら(笑)

本当に漫画から飛び出してきた星の王子様のよう

輝きすぎたから、あんなに早く光を失ってしまったのか

眩しすぎる三浦春馬クンが、哀しい

風早とは幼なじみのちづとあやねも肝試しをきっかけに

「いい仕事してんじゃん」と爽子と仲良くなります

野球部の龍も皆と平等に爽子を扱いますが

単に人の名前が憶えれないだけ(笑)

 

席替えの日、誰も爽子の隣に行きたがらない中

風早は率先して爽子の隣の席に行く

あやねとちづと龍も爽子を囲んで座ります

帰りはみんなでラーメンを食べに行く

初めて爽子は笑顔を見せ、あやねとちづから「笑えるんだ」と笑われます

早風に思いを寄せているクラス1の美少女、くるみは

爽子と早風の仲をやっかんでいました、そんな時

「ちづは少年院に入っていた」

「あやねは中学で男100人切りをした」

と「黒沼爽子が言っていた」

黒い噂が学校中で流されます

爽子は自分と付き合うことで迷惑をかけていると信じ込み

みんなと距離を置くようになります

あやねとちづに理由を聞かれても上手く伝えられない

思わず「友だちじゃない」と言ってしまうのです

 

落ち込む爽子に早風がサッカーボールを渡しました

「もし逆の立場だったらどう思う?何も聞かされずに無視されたら」

「パスってさ本気で届けと思わないと、ちゃんと受けて貰えないんだよ」

女子トイレの鏡に向かって、あやねとちづに謝る練習をする爽子

そこに3人組がやって来て、トイレに隠れる爽子でしたが

あやねとちづの悪口を聞いて、いてもたってもいられない

トイレから飛び出し「今の言葉取り消して下さい」と叫びます

女子トイレの前に集まる生徒たち、あやねとちづを呼びに行く風早

「黒沼、頑張ってる」(笑)

その日を境に、誰も爽子の悪口を言わなくなります

(髪をちゃんと結ぶようになったからだろ 笑)

体育祭では爽子(運動音痴)も頑張る

風早は相変わらずかっこいい

体育祭のスターは野球部の龍

面白くないくるみは爽子を呼び

私たち友だちよね、協力してくれる、風早が好きなのと伝えます

爽子は正直に風早クンは特別な人だから協力できないと答えます

くるみは、爽子は風早が優しいから特別と思ってるだけ

他の男の子とも話してみなよ、例えば真田クン(龍)とか

さらに風早には、爽子が真田クンをずっと見つめていた

応援していたと伝えます

くるみに言われ、龍のいる体育館に向かい

「恋愛感情について教えて欲しい」と質問

「他とは比べものにならないくらい大切で特別な気持ち」

オレはずっと千鶴一筋、これ内緒な」 と教えられます

「ステキです」と感動してしまう爽子

そこに早風がやってきて、爽子の手首を掴み連れ出します

「龍の事、好きなの?」

「好きです」

「あの好きと言ってもクラスメイトとして好きというか」

ほっとする早風

龍から「12時に体育館に来てください 黒沼爽子という

メモを見せられたちづは、くるみの仕業であることに気づき

「残念ねまた上手く行かなくて」

「爽子って手ごわいでしょ、あなたと違って真っ直ぐだから」



爽子が「くるみちゃんは友だちだから」と庇うと

くるみから「本当にウザい、友だちだなんて一度も思った事ない」

しかもデマを流した張本人だったのです

そこまでされても「くるみちゃんがやったこと、風早クンに言わないで」と

あやねとちづにお願いする爽子

風早が「体育祭の片付けしなくてごめん」とくるみに謝りに行くと

くるみは「聞いてないの?」

そして「風早が好き」と打ち明けられます

「ごめん、好きな子がいるんだ」「でも嬉しかったよ」

 

ここでくるみというライバルはいなくなりますが

代わりに爽子の「おとうさん」の存在が邪魔をします(笑)

冬は暗くなるのが早いからバス通学にされ

途中の分かれ道まで一緒に帰れなくなる

クリスマスも大晦日も家族と過ごすのが恒例で

クラスの行事に参加できない

イブのパーティに行きたいけど

クリスマスを楽しみにしているおとうさんに言えない

 

パーティが近づいたある日、バスを待つ爽子の前に早風がやってきて

真面目な顔で「つきあってくれないかな」と告白しました

「俺の彼女になって欲しい、クリスマスイブは二人で過ごしたい」

「バーティーの後一緒に行こう」とプラネタリウムの券を差し出します

なのに「付き合うとか、考えられない」とバスに乗ってしまう爽子

結局イブのパーティに爽子は来ませんでした

風早の様子がおかしいことに気付いたあやねとちづは

爽子の家を訪ねてきます

不良っぽい、大丈夫かなと心配するおとうさん

(爽子のはっきりしないウザい性格は、父親譲りだな 笑)

風早に告白されたこと、付き合えない言ってしまったと

あやねとちづの前で泣いてしまう爽子

「風早はちゃんと告白したんでしょ」

「爽子はちゃんと風早に気持ち伝えた?」

「自分の気持ちはちゃんと伝えないとね」

毎年大みそかのカウントダウンに、風早は必ず来るから

その時がチャンスだよ

 

でも大みそかは、おとうさんの市民楽団のコンサートの日

どうしよう

結局、母親とコンサート会場に向かう爽子

 

カウントダウンの会場では、早々に気分が乗らないから帰ると言い出した風早

そこで龍が風早をキャッチボールに誘い

「黒沼に告白したんだって」

「黒沼ってどういう奴?」と聞きます

「黒沼は一生懸命で、純粋で感動やで真っ直ぐ正直

いつも人の気持ちばかり思いやって・・ハッとする風早

そこへ爽子の生徒手が見つかったから渡して欲しいと担任来て

「後生大事に挟まっていた」と小さなメモを差し出します

「そう言う事だから、黒沼の気持ち分かってやれ」

そして最後のページには、初めてあった日の桜の花びら

 

そのとき爽子は初めて自分の気持ちをおとうさんに伝えていました

「会いたい人が居る、今日じゃないとダメなの」

「本当に会いたい時はすべて放り投げても行くべきだ」

急いでカウントダウンのある神社に行く

でも 風早は帰ったと聞かされ落ち込む爽子

見かねたくるみが「真田クンと裏の公園に行った」と教えてあげます

結局悪い人間はいないという設定が好い(笑)

公園にも風早はすでにいませんでした

カウントダウンの花火が撃ちあがると雪が降りはじめる

とぼとぼとひとり帰り道を歩く爽子

すると分かれ道の桜の木の下に風早はいました

言葉の出ない爽子

「良いよ、ゆっくりで」 と微笑む風早

そしてついに「風早君が好きです」と言うことが出来たのです

 

「やっと届いた」

 

君に届け」というのは

風早から爽子への思いだったのか(笑)

エンドロールのあとにおまけあり



 

【解説】映画.COMより

累計発行部数1000万部を突破する椎名軽穂の人気漫画を、多部未華子三浦春馬主演で映画化。誰よりも健気で純粋ながら、見た目が暗いことで周囲から「貞子」と呼ばれる女子高生の黒沼爽子が、クラスの人気者・風走翔太の気さくな優しさに触れながら、徐々に打ち解けて変わっていく姿を描く。多部、三浦のほか蓮佛美沙子桐谷美玲夏菜青山ハルらが出演し、「おと・な・り」「ダイブ!!」など青春映画に定評のある熊澤尚人監督がメガホンをとる。

2010年製作/128分/G/日本
配給:東宝