&ロマンス、&ミュージカル
社会的批判をファンタジーにしてしまうセンスには
舞台は1962年の、ワシントンDCのすぐ下に位置するメリーランド州
当時は白人(ワスプ)以外に、まだ人権はない時代でした
マイノリティの人々を「TheOther」(他の)と呼び
アフリカ系である同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)が
もし何かの秘密を洩らすことでもあれば
ふたりには初めてあった時から、心は通じ合うものがありました
ジャイルズ(リチャード・ジェンキンズ)に協力を求めます
この、勝つことこそが全て、暴力は正義と考えるサディスティックな悪玉
「ThePower of Positive Thinking」(積極的考え方の力)
だけどストリックランドの実の姿は、内面モンスター
自分の地位を守るためにエスカレートしていく行動
イライザと半魚人との愛の知り、半魚人を助けようと途力しますが
祖国ソ連からはアメリカの研究を阻止するため半魚人を殺せと命令されます
イライザに協力し、半魚人を逃がすボブ
そのことは両国から命を狙われることになるのです
ジャイルズがストリックランドの新車、キャデラックをぶっ壊すシーンは
ちょっと気分がいいです(笑)
そんなジャイルズは、隠れゲイ
好きな男性が働くパイのチェーン店に通い
けなげにも不味いパイを買う純情ラブ
だけど、「ゲイかも」と思われた瞬間の冷たい態度
理由がなく会社をクビになったのも、仕事をもらえないのも
たぶんそれが原因でしょう
水に決まった形(シェイプ)がないように、人間にも決まった形があるわけでないのです
水が温かくなったり、冷たく凍り固まったりするのと同じように
人の心も愛に満ち、温かくなったり、やさしく相手に尽くします
だけれど時には残酷になって、冷酷に突き放し
暴力により従わせ、気に食わないと簡単に殺してしまう
これが人間のありのままの姿
ラストはその後の人魚姫でしょうか
声を失った(アンデルセンの)ヒロインが大人になり
本物の愛を知り、海の王子様によって故郷に帰される
正直、私好みのラブ・ロマンスでもありませんでしたが
半魚人に、頭「なでなでして~」もらいたい願望は、芽生えました(笑)
だけど・・・
1962年、アメリカ。口の利けない孤独な女性イライザは、政府の極秘研究所で掃除婦として働いていた。ある日彼女は、研究所の水槽に閉じ込められていた不思議な生きものと出会う。アマゾンの奥地で原住民に神と崇められていたという“彼”に心奪われ、人目を忍んで“彼”のもとへと通うようになる。やがて、ふたりが秘かに愛を育んでいく中、研究を主導する冷血で高圧的なエリート軍人ストリックランドは、ついに“彼”の生体解剖を実行に移そうとするのだったが…。