ザ・ファイター(2010)



二度目の鑑賞。

好い映画ですよね
男性目線、男性向きの作品だとは思いますけれど。

父親が違う7人の姉妹と2人の兄弟。
女傑な母親はミニスカートで家族に君臨・・

こんな女系家族で育ったのなら
唯一の男性である兄のディッキーを弟のミッキーが
誰より慕ってしまうのもわかる気がします。

子どもの頃からの遊び相手、守護神
そしてボクシングを教えてくれた。

ミッキーにとってディッキーはヒーローなのです。
だけど大人になった今、彼は麻薬に溺れ
約束は破り、幾度も警察沙汰になってしまう。
それだけでない、ディッキーのせいでミッキーは
ボクサーとしての命拳まで潰されてしまうのです。

そんな家族から自立しろと恋人のシャーリーンはミッキーにいう。
シャーリーンだけでない
ジムの仲間も、町のみんなも、本当はそう思っている
とんでもない家族に不幸にされていると。

ミッキーも家族といたら人生がダメになると知っているのです。
ディッキーがすべてを、自分さえも滅ぼしてきたことも。
・・・でも愛している、見捨てられない。

やがて、ミッキーにチャンプになるチャンスが訪れます。
トレーナーにはディッキーを・・
でもまともな人間ならそれを受け入れることはできない。

だけどディッキーもまた弟を誰より大切に思っていたのです。
身勝手すぎて、相手を思う正しい方法を知らなかっただけ。
自分が折れることで、やっと大人への入り口を見つけた。

すべては世界王者になるために。

でも、私が一番好きなシーンはボクシングと関係ないですけど
ミッキーがシャーリーンを初デートで映画に誘うトコですね。
世間で評判いいからと見た「ベル・エポック
だけど寝てしまう(笑)

本当に不器用なのだなあとしみじみ・・
でもここまでくると可愛いと思ってしまうのも
女性の本能(母性)なのかも知れません。



【解説】allcinemaより
ディパーテッド」のマーク・ウォールバーグが自ら製作・主演を務め、実在のアイルランド系ボクサー、ミッキー・ウォードの波瀾のボクシング人生を映画化した伝記ドラマ。ミッキー・ウォードとその兄でかつての名ボクサー、ディッキー・エクランドが数々の挫折を乗り越え、二人三脚で再起を目指す中で家族の絆を取り戻していく姿を、迫真のボクシング・シーンとともに綴る。ディッキー・エクランド役は「ダークナイト」のクリスチャン・ベイル。共演に、メリッサ・レオエイミー・アダムス。監督は「スリー・キングス」「ハッカビーズ」のデヴィッド・O・ラッセル。アカデミー賞では、クリスチャン・ベイルメリッサ・レオが本作での熱演でみごと助演賞部門のダブル受賞を果たした。
 アメリカ、マサチューセッツ州低所得者の労働者階級が暮らす寂れた街、ローウェル。兄ディッキーは、一度は天才ボクサーとしてスポットライトを浴びたもののドラッグで身を持ち崩してしまい、今ではあのシュガー・レイ・レナードからダウンを奪ったというかつての栄光にしがみつくだけの荒んだ日々を送っていた。一方、対照的な性格の弟ミッキーもボクサーとして活躍するが、自分勝手な兄とマネージャーでありながらマッチメイクに無頓着な母アリスに振り回され連敗続き。ミッキーの新たな恋人シャーリーンは、悪影響ばかりの家族から離れるべきだとミッキーを説得するが…。