ナイト・アンド・ザ・シティ(1992)

 
オリジナル版の「街の野獣」(1950)は知らない作品
こちらのリメイク版は、駄作とまでは言いませんが
あまり魅力は感じられない作品でした
 
何より致命的だったのが、ボクシングの興行や
ギャングとの衝突という設定が時代とあっていないということ
 
 
ハリーはニューヨークの貧乏弁護士
人を半分だましては慰謝料をかすめ取ろうとするやりかたで
友人達からも裁判官からも全く信用がありません
パブを経営する幼馴染でもあるフィルの妻、ヘレンとは不倫中
 
そんな時ギャングの大物ブンブンのお抱えである
フライ級ボクサーのサンチェスが喧嘩騒動をきっかけに
古き良き時代のボクシングの試合を復活させようと意気込みます
そしてブンブンの兄であるハルを利用するのです
 
実際にこういう口八丁なだけの人間っているでしょう
汗水たらして自分で稼ぐことはせず
嘘八百でお金を借り、返すと言っては決して返すことはない
身内をだますオレオレ詐欺みたいなものです
 
ヘレンの愛情も、ハルのボクシングに対する情熱も
ただ金儲けをするという、自分の「夢」のために利用するだけ
ただのインチキヒモ男
 
 
ウィキペディアのあらすじ紹介は
「ろくでなしの弁護士が、ボクシング試合の開催に夢を賭けるが
 ろくでなしのまま終わる」
短いけれど、実にうまいなと(笑)
 
 
ラストは死んでしまった方が良かったと思う
それが世の中のため、彼女のため
でもこんなヤツ、死亡保険にも入っていないか・・
 

【解説】allcinemaより
ニューヨークのしがない弁護士ハリー(デ・ニーロ)は、ボクサー同士の揉め事を仲介したことから、ボクシングの興行をプロモートし、ひと花咲かせたいと願うようになる。愛人で、バーの経営者の妻ヘレン(ラング)はいつかカリフォルニアに行きたい思っていた。その希望も叶えてやりたかったのだ。だが、そのせいでハリーはトラブルに巻き込まれることになるのだった。「街の野獣」(50)のリメイク。生彩を欠く演出とシナリオ。デ・ニーロとラングは「ケープ・フィアー」に続いて再びリメイク共演。脚本のプライスは医者役で出演も。主題歌は、フレディ・マーキュリーの“グレート・プリテンダー”。