シティ・オブ・ゴッド(2002)

 
 
凄い映画でした・・・
実話がベースなのですね。
 
ブラジルの「神の街」と呼ばれるスラム街。
年端も行かぬ少年たちが銃を持ち、クスリをやり
なんの躊躇もなく犯罪に手を染めていきます。
 
最初街一番のワルは、盗みを働くだけのチンピラな少年3人組でした。
その手下のリトル・ダイス(リトル・ゼ)は悪知恵の働く少年でした。
そして幼いのに平気で人殺しをする残虐さを持っていました。
親友のベネとともに、次世代の少年ギャングとなります。
 
残忍さで街を牛耳るようになったリトル・ゼ
親切で誰からも好かれるベネ
語り口でカメラマンを目指す真面目なブスカベ
この3人の少年にスポットをあてて物語は進行します。
 
子どもならではの残酷。
人生の経験値がすくないので、怖いものなどないのです。
すぐさま銃をかざし、かたっぱしから撃ちまくる。
欲しいものは全て盗むのです。
お金も、女も。
これが彼らの青春なのです。
 
サンバのリズム
ドキュメンタリー風なシナリオに
生き生きとしたスタイリッシュな撮影
子ども達の演技も素晴らしい。
足を撃たれた幼い少年の泣きの顔が頭から離れない・・
リアルとフィクションの融合
 
命の重さはひとかけらもありませんでした。
それでも重苦しいだけではありませんでしたね。
ラテンらしい陽気さもあって編集の上手さに驚きます。
映画として完成度の高さは逸品でしょう。
 
地球の裏側にはこういう世界もあるのです。
日本に生まれて本当によかった・・
そう思います。
 

 
【解説】allcinemaより
シティ・オブ・ゴッド”と呼ばれたブラジル・リオデジャネイロの貧民街を舞台に、暴力と貧困に埋め尽くされた子どもたちの日常を実録タッチで描いた衝撃の犯罪ドラマ。年端も行かぬ少年が殺人に手を染め、やがて街を仕切るギャングへと成長し激しい抗争に明け暮れる姿を壮絶な暴力描写で綴っていく。
 1960年代後半、ブラジル・リオデジャネイロの貧民街“シティ・オブ・ゴッド”では銃による強盗や殺人が絶え間なく続いていた。そこでは3人のチンピラ少年が幅を利かせている。ギャングに憧れる幼い少年リトル・ダイスは彼らとともにモーテル襲撃に加わり、そこで初めての人殺しを経験すると、そのまま行方をくらました。一方、3人組の一人を兄に持つ少年ブスカペは事件現場で取材記者を目にしてカメラマンを夢見るようになる。70年代、名をリトル・ゼと改めた少年リトル・ダイスは、“リオ最強のワル”となって街に舞い戻ってきた…。