アトミック・ブロンド(2017)

原題Atomic Blonde

アトミックとは原子爆弾のこと

 

イギリス諜報部MI6のエージェンがKGBの暗殺者によって殺害され

MI6の女スパイロレーンは

奪われた西側のスパイ機密情報リストを奪還するため

ベルリンに潜入することになります

セロン姐さんが超カッコいいです

ディオールなどの高級ブランドに身を包み

10センチ以上あると思われるピンヒールを履いての

グーで殴り合いのコンバットシーン

背が高いので男性スタントマン相手のアクションでも

決して見た目で引けを取りません

スーパーモデルのようなセロン姐さんが

髪を振り乱し、鼻血を出し、傷だらけになっていく

そのボロボロになった顔を惜しげも無く見せているのも

カッコいい

(実際こんなスパイがいたら、目立ってしょうがないけど 笑)

惜しいのは、監督のデヴィッド・リーチ

スタントマン出身とあってか

アクションメインで、物語があとから付け足したという感じなこと

しかも(今流行りの)無駄に時間軸を行き来させているせいで

裏切りのサーカス」(2011)のようなテーマが

大量生産型の安っぽい印象になったのが残念です

傷だらけアザだらけで氷風呂に浸かっている

MI6のエージェント、ロレーン(シャーリーズ・セロン)

 

その後本部で取り調べを受けるため

上司の諜報局主任エリック・グレイ(トビー・ジョーンズ)に会いに行くと

そこにはCIA幹部カーツフェルド(ジョン・グッドマン)も同席していて

ロレーンは思わず「クソ野郎」と呟いてしまいます

10日前MI6の同僚ガスコイン

KGBに雇われた殺し屋バクティンに殺害され

世界中のスパイのリストが入力されている腕時計が盗まれてしまいます

さらにバクティンはKGBを裏切り、リストを闇市場で売りさばこうとしていました

MI6はリストを奪い返すため、バクティンが潜伏する

西ベルリンへローレンを(弁護士と偽り)派遣します

西ベルリンに到着すると、極秘の任務にもかかわらず

早速KGB襲撃を受けてしまいます

さらにローレンを尾行し盗撮する

ローレンはMI6ベルリン支局のパーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と会い

リストを探そうとしますが

パーシヴァル協力してくれているように見えません

ローレンにはもうひとつ極秘ミッションがあり

ガスコインを裏切った二重スパイサッチェル見つけることでした

ローレンは”時計屋”と呼ばれる

裏社会に通じる男の力を借りて東ベルリンへ密入国

東ベルリンではKGBバクティンを探し回っていました

ローレンは彼女を追っているフランスのDGSEのスパイ

デルフィーヌ(ソフィア・ブテラ)と親しくなり

情熱的な一夜を過ごしパーシヴァルの秘密を聞き出します

その頃パーシヴァルはバクスティンを殺害し

リストを奪っていました

ローレンとパーシヴァルはリストを暗記しているという

東ドイツ国家保安省 の”スパイグラス”を

西ベルリンへ亡命させるよう命令を受けます

ところが計画はすでに漏れていて

さらにパーシヴァルに撃たれ”スパイグラス”は命を落とします

デルフィーヌの家に行くと、彼女もすでにパーシヴァルに殺されていました

ロレーンは彼女の部屋で

パーシヴァルとKGB高官との密談写真を見つけます

パーシヴァルこそが二重スパイ”サッチェル”

ロレーンはパーシヴァルを殺し、リストを奪いイギリスに帰国したのでした

ロレーンは、パーシヴァルの写真と音声データを渡し

リストは「どこにあるのかわからない」と嘘をつきます

この事件は闇に葬り去られることになり、取調室から出るローレン

次にロレーンが現れたのは、パリのホテルでした

部屋には(パーシヴァルと写真に写っていた)KGB高官

二重スパイサッチェル”とはロレーンのことだったので

ロレーンからリストを受け取ったKGB高官と部下たちは

ロレーンを殺害しようとしますが、ロレーンは隠していた銃で反撃し

ジェット機に乗り込みます

「うちに帰ろう」

そこで待っていたのは「クソ野郎」ことCIAカーツフェルド

リストはCIAの手に渡り、任務の終えたロレーンは母国へと戻るのでした

ロレーンはCIAの3重スパイだった、というオチですが

なぜKGBに命を狙われていたかというと

パーシヴァルに3重スパイであることを見破られ

KGBに密告されていたのだと思います

パーシヴァルは2重スパイ(デルフィーヌが証拠を掴んでる)

ただ、MI6とKGBどちらの味方なのかはわかりませんでした

アメリカ人にはそんな細かいことはどうでもいいか 笑)

セロン姐さんは、いままでにないスパイ映画にしたかったということで

プラチナブロンドに、ロングコートに、ガタ―ベルトというスタイル

(あんな、かっこいいタートルネック見たことない!)

バイセクシャルなシーンには「スパイ活動のためにはなんでもする」

という意味が込められているそうです

 

70年代80年代の、CGなしワイヤーなしの

ガチのアクション映画好きの方には特におススメ

ぜひセロン姐さんに惚れてください(笑)

 


【解説】映画.COMより

マッドマックス 怒りのデス・ロード」や「ワイルド・スピード ICE BREAK」など近年はアクション映画でも活躍の幅を広げているシャーリーズ・セロンが、MI6の女スパイを演じた主演作。アントニー・ジョンソンによる人気グラフィックノベルを映画化したアクションスリラーで、「ジョン・ウィック」シリーズのプロデューサーや「デッドプール」続編の監督も務めるデビッド・リーチがメガホンをとった。冷戦末期、ベルリンの壁崩壊直前の1989年。西側に極秘情報を流そうとしていたMI6の捜査官が殺され、最高機密の極秘リストが紛失してしまう。リストの奪還と、裏切り者の二重スパイを見つけ出すよう命じられたMI6の諜報員ロレーン・ブロートンは、各国のスパイを相手にリストをめぐる争奪戦を繰り広げる。共演に「X-MEN」「ウォンテッド」のジェームズ・マカボイ、「キングスマン」「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」のソフィア・ブテラ

2017年製作/115分/R15+/アメリ
原題:Atomic Blonde
配給:KADOKAWA