突然全盲になってしまったウェブ漫画家と
彼の漫画のファンで、彼の自殺を食い止めたろう者の女性の純愛物語
小学生向けの恋愛少女漫画を実写化したような内容で
逆に見ていて恥ずかしくなってしまいました
正直、中途障害者の苦労や実態が全く描かれていないし
実際見えない、聞こえない（吃音も）人たちに対し
あまりにも馬鹿にしていると感じたところも多々あるのですが
これは2種障害者の実態を描いた映画ではなく
あくまで山下智久さんのファンに向けた
サクセスストーリーだと思ったら納得
この世でシルクハットが最も似合うダンディな男は
山下智久かも知れません（笑）
アスリート同士の夫婦、高田千明さん・裕士さんが
紹介されている番組を見たことがあります
付き合ったきっかけは、千明さんが裕士さんに手話を習いたいと申し出たことで
やがてお互いの目と、耳の役目を担うようになり
アスリート夫婦としても活躍するようになるのです
インタビューでは年頃の息子が
いつも「いちゃいちゃ」していると笑っていましたが
その通り（全盲のため）いつも手をつないだり、腕をくんでいるんですね
高田さんご夫婦を、イ・ジェハンがモデルにしたかどうかはわかりませんが
劇中でも主人公とヒロインが、いつでもどこでもハグしています（笑）
ネット漫画家の真治（山下智久）は
自分の漫画が映画化されるという朗報を知り
共に苦労してきたアシスタントの沙織（山本舞香）と喜びますが
（単に仕事のをしすぎだと思っていた）突然視力が悪くなり
わずか1カ月後に全盲になってしまいます
一緒に住んでいたおばあちゃん（夏木マリ）は施設に入り
（ウーバーイーツにすればいいのに 笑）
漫画は休載が決定、すっかりやさぐれてしまった真治は
ベランダから飛び降り自殺しようとしていました
休載を知った真治の漫画の大ファンで、ろう者の響(新木優子)は
ネットにある情報から真治のマンションを探し出し
郵便物を物色して部屋を見つけます（ストーカーというんだよ）
真治の自殺をくい止め、それから2人は一緒に暮らし
（経緯は不明 笑）
お互い愛し合うようになります
（会話はUDトークという音声文字変換アプリを使用）
施設を出て清掃員として働きだした響に
ジャズカフェをオープンさせた恵（山口紗弥加）が声をかけ
彼女が弾きたいというピアノを教え（トロイメライ）
化粧品のモデルのオーディションを受けないかと誘います
恵の本当の仕事は大手化粧品会社の秘書で
社長の植村大輔（高杉真宙）は子どもの頃からずっと
響に片思いしていましたが（響の入っていた施設は大輔の父親が開設）
緊張すると吃音になる癖があり、想いを伝えることができません
部下たちを使い常に響のことを探っています
オーディションに受かった響は、華々しくデビュー
（本人に自覚はない）
響を会社に呼び、契約書にサインするだけなのに
緊張のあまり「結婚してください」と叫んでしまう大輔
怒って帰る響
一方真治は医療サポーターの哲也（深水元基）に
女性へのクリスマスプレゼントは何がいいと訊ねると
哲也は「賢者の贈りもの」の話をします
真治は響にプロポーズするための指輪を買いに行きますが
店員に勧められたダイヤを買う資金がありません
出版社の社長（菅原大吉）に会いに行き
漫画の主人公を死なせることに同意します
（著作権まで売らなかったのは偉いぞ）
漫画の原画を見た響は猛反発
真治は買った指輪を響に渡せませんでした
翌日響が仕事に出た後、真治は激しい頭痛で倒れてしまいます
病院で気が付くと、なぜか大輔がいて（笑）
医師は失明の原因は緑内障でなく悪性の脳腫瘍で余命わずか
しかも現在この手術を出来る医者は
アメリカとインド（ドイツだったかな？）にしかいないといいます
真治が向かった先はアシスタントの沙織の部屋でした
色仕掛けに入る沙織（いらないシーン）
しかし真治の目的は「死なない結末」の漫画を書き上げること
それこそが響へのプレゼントだと確信したのです
（いつの間にかブレイルメモという点字の機器を使いこなしている）
真治の漫画のラストを読んだ響が、懸命に真治を探していると大輔が現れ
真治が沙織の部屋にいること、そしてもうすぐ死んでしまうことを伝えます
（軽薄だけど便利な男よのお）
響が沙織の部屋に行くと、真治は雪の中出て行ってしまったと
「捨ててくれと言われたけど、あなたが受け取るものだから」と
ダイヤの指輪の入った赤い箱を渡すのでした
大輔は真治がわかるように響が弾いたトロイメライの曲を
全デバイスを使って流すよう恵に命じます
再び真治を探し始めた響の頭に
ふとふたりで過ごしたベンチがよぎります
公園に向かうと真治は雪の中ベンチに座りこんでいました
（「生きる」かよ 笑）
動かない真治を必死で運ぼうとする響
（電話リレーサービスを利用しよう）
次の瞬間真治はアメリカから帰る飛行機に乗っていました
（死んでいなかったのかよ）
真治の目は見えるようになり
響も少しづつですが話せるようになり
おばあちゃんは歩けるようになりました
真治と響は結婚
すべての費用を出したのは大輔でした
（経緯は不明）
口は悪い（言わなくてもいいことまで言う）
けど皆いい人（悪役は決まっている）
美男美女、金持ちが金を出す、ラストはハッピーエンド
主演者は全員日本人の日本映画ですが
やはり韓国映画や韓国ドラマ好きの方におすすめだと思います
（ツッコミどころも含め 笑）
【解説】映画.COM
「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン監督が山下智久を主演に迎えたラブストーリー。ウェブ漫画家・NASTY CATの「見えなくても聞こえなくても愛してる」を原作に、視力を失う病に侵された漫画家の男性と聴覚障害を持つ女性の切なくも温かい愛の行方を描く。漫画家の泉本真治は、自身が心血を注いできた作品の映画化が決まり喜んでいた矢先、目が見えなくなる病を患ってしまう。ようやく軌道に乗ってきた連載漫画も休載を余儀なくされ、一緒に暮らす祖母の世話も困難になっていく。孤独と恐怖に襲われベランダから身を投げ出そうとした真治は、彼の漫画のファンで生まれつき耳が聞こえない相田響に助けられる。
新木優子がヒロインを務め、高杉真宙、山本舞香、深水元基、山口紗弥加、夏木マリが共演。Amazon Prime Videoで2023年6月9日から配信。
2023年製作／132分／日本
配信：Amazon Prime Video
