原題も「DUNKIRK」 (フランス最北端に位置する湾岸都市の名称)
1940年5月24日から6月4日の間に起こった戦闘「ダンケルクの戦い」と
イギリス本国(グレートブリテン島)に40万人の将兵を脱出させる
「ダイナモ作戦」を
ダンケルクでドイツ軍に追い詰められた若いイギリス兵たち
ダンケルクに救助に向かう民間船の父子と救助された将校
イギリス空軍パイロットの3つの視点から描いています
あくまでイギリス人側からだけの視点なので
基本的にドイツ兵はひとりも出てきません
どこからかやって来る戦闘機、爆撃機、魚雷
末端の若い歩兵たちにとっては、生きるも死ぬも運しだい
飛んでくる銃弾に、ただ伏せるか、逃げるだけ
船が沈んで、救助されるか海の藻屑となるのかも運しだい
生きたい、故郷に帰りたい、ただそれだけ
精神的にまだ成熟しきっていない若者のエゴイズム
激しいストレスでパニック症状になる者もあらわれる
対称的に描かれているのが
防波堤で撤退作戦の指揮を執るボルトン海軍中佐(ケネス・ブラナー)と
- プレジャーボート(海洋レジャー用の船)の船主
- ミスター・ドーソン(マーク・ライランス)
- 彼らはひとりでも多くの兵士を助けることだけを考えている
- 本作とは関係ない話なんですけど
- 実際、戦争って年寄りが生き残り、若者が犠牲になるわけで
- それでなくても中国なんて長年のひとりっこ政策で少子高齢化なのに
- 世界一の軍事大国になって将来どうするつもりなんでしょう
- 日本もアベ・チャンが死なない限り、中国のことは言えませんけど
- (この女は酷いことを平気で言うよ)
- とにかく逃げる、生きる、がテーマ
- 空、海、戦闘機・・・画像がこれでもかというくらい美しいうえ
- 構図もばっちりキマってる
- しかも兵士たちが全員美男子揃い(笑)
- 戦争の悲惨さに食欲が失せるどころか
- 目の保養になりすぎて、ワインのおつまみ(笑)
- やがて海岸で救助を待つイギリス兵の長い列の前に現われたのは
祖国のためやって来た約900隻の民間の小舟
4万5千人の救助を目的していたものを
結果的に33万人救出することができたのです
最後に戦闘機が燃料切れで不時着し、捕虜になったパイロット
ここで時間がさかのぼって
歩兵たちの約1週間、ドーソン父子の小舟の1日
パイロットの数時間の出来事だったことがわかります
イギリス本土に到着し、戦場から逃げて帰って来たことを
非難されるのではないかと恐れる主人公
しかし彼らを待っていたのは市民の暖かい歓迎でした
反戦映画として実によく出来ているように見えますが
民間船のお迎えが来たら、ドイツ軍の攻撃が終了していたかのような
終わり方は一体どうなんでしょう
最大の疑問はUボートはどこにいった(笑)
そこには必ず犠牲的防衛戦があったはずで
イケメンの苦悩にスポットライトを当てるのも歓迎ですが(笑)
もう少し戦況がわかるシーンがあってもよかったのではないでしょうか
勝戦国にも犠牲はある
戦争を美談にだけはしていけないのです
【解説】allcinema より
第二次世界大戦の西部戦線では、英仏連合軍の兵士40万人がドイツ軍の猛攻の前にフランス北端のダンケルクに追い詰められてしまう。これに対しイギリスが決行した救出作戦にはヨットや漁船など多くの民間船も参加し、結果的として兵士の犠牲を最小限に抑えることに成功した。この史上最大の撤退作戦と呼ばれる史実を、「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、圧倒的臨場感で描き出した緊迫の戦争アクション・ドラマ。出演はフィオン・ホワイトヘッド、ハリー・スタイルズ、ケネス・ブラナー、マーク・ライランス、トム・ハーディ。
1940年、フランス北端の港町ダンケルク。ドイツ軍に追い詰められた英仏連合軍40万の兵士たちは絶体絶命の状況を迎えていた。若き英国兵トミーが街中を必死で逃げ回り、ようやく辿り着いた海岸には、おびただしい数の兵士たちが救助の船を待っていた。しかし彼らに残された時間は限られていた。そこでドーバー海峡を挟んだ対岸のイギリスでは、民間の船までをも総動員した救出作戦が決行される。民間船の船長ミスター・ドーソンもそれに呼応し、息子とともに危険を顧みず同胞が待つダンケルクへ向け船を走らせる。そして最新鋭戦闘機スピットファイアのパイロット、ファリアーもまた、危険を承知の上で味方の撤退を援護すべくイギリスから飛び立つのだったが…。