原題も「SWISS ARMY MAN」
スイス・アーミーとはスイス製のアーミーナイフ(マルチツールナイフ)のこと
シュールでしたね(笑)
人妻に片思いして人生に絶望し、自殺願望のある青年が
万能の死体と出会い、トラウマ克服のため自己セラピーする
ファンタジー&コメディ
インディペンデント系映画祭で多数受賞し
高評価している評論家も多数いるそうです
たぶん「新しさ」を評価したのだと思いますが
ネタは最初の10分ほどで尽きてしまい(笑)
あとは繰り返す下ネタと、勃起と、糞便オナラ
これを腹をかかえて面白いと言うのは
小学生か、中二病の男子だけだろう
(か、典型的な意識の高さを、他者より優れていると勘違いしている奴)
褒めるところがあるとするなら、ダニエル・ラドクリフの怪演(笑)
ポール・ダノはキモられる男が本作でもぴったり
ちょっと未発達な役やらせたら、ポールの右にでる役者はいないかも
無人島で孤独に耐えかね自殺しようとしたハンクは
浜辺に打ち上げられていた死体を発見
死体はオナラ(腐敗ガス)で海をジェットスキーのように渡り
ハンクは死体に乗って無人島を脱出
大きな島(思いを寄せる人妻サラの家の裏庭)に辿り着き
メニ―と名乗る万能死体と
サバイバル&妄想恋愛生活をすることになります
しかも妄想しまくって全編マスターベーションの嵐(笑)
これ下ネタ1/3くらいにして
世の中を上手く渡っていけない主人公の
ピュアな人格のほうに、もう少しスポットを当てていれば
奇妙奇天烈なお下劣映画だけで、終わらなかったかも知れない
「ライフ・オブ・パイ」(2012)になったかも知れない(笑)
ラスト「何なの?」と、呟く
サラのセリフがいちばんしっくり
映画を見て何も考えたくない人と
お下品が気にならない人には、おススメかも知れません(笑)
【解説】allcinema より
「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが無人島に漂着した腐りかけの死体を怪演し、遭難していた青年の心の友となるばかりか、“スイス・アーミー・ナイフ”ばりに様々な場面で役立ち、彼の過酷なサバイバルを助けていく奇想天外アドベンチャー・コメディ。遭難した青年ハンクには「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」のポール・ダノ。監督はミュージック・ビデオ畑出身で、これが長編デビューとなる監督コンビ、ダニエル・シャイナート&ダニエル・クワン。
無人島で遭難し、死を覚悟していた青年ハンク。そんな彼の前に男の死体が流れ着く。死体からはガスが吹き出しており、思い切ってまたがってみると、まるでジェットスキーのように勢いよく海面を滑り出した。死体はその後も驚くほどの多機能ぶりで、追い詰められたハンクの窮地を救っていく。やがて過酷なサバイバルの中で、2人のあいだには確かな友情が芽生えていくのだったが…。