アメリカン・グラフィティ(1973)

f:id:burizitto:20200811113854j:plain

One Two Three O'clockFour O'clock rock
Five Six, Seven O'clock Eight O'clock rock
Nine Ten Eleven O'clock Twelve O'clock rock
We're gonna rock around the clock tonight
~♪


オープニングの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が

流れた瞬間から掴みはOK(笑)

原題も「American Graffiti」(アメリカの落書き)

f:id:burizitto:20200811113912j:plain
70年代から見下ろした60年代の青春群像

「新しい人生だ、予定通り出発だ」

高校生活最後の一夜と、青春の終わりを夜明けで表すラスト

伝説のラジオDJ、ウルフマン・ジャックのくだりがいい

f:id:burizitto:20200811113933j:plain
1962年カリフォルニア北部の田舎町

現在のように任天堂やインターネットという楽しみがあるわけじゃない

男の子の頭の中身は、車と、音楽と、女の子と、セックスのことだけ

イケてる女の子とデートするためなら、どんな努力も惜しみません(笑)

f:id:burizitto:20200811113957j:plain
「メルのドライブイン」に集まるのもそんな若者たち

リチャード・ドレイファスシトロエン)と

ロン・ハワード58年型シボレー)は

大学進学のため、町を離れることになっています

ポール・ル・マット(31年型フォード、デューク・クーペ)は22歳で

ドラッグ・レースのチャンピオン

16歳のダサメガネっ子、チャーリー・マーティン・スミスは

スクーター(ベスパ)しか持っていません

f:id:burizitto:20200811114016j:plain
ドレイファスは白のサンダーバードに乗った金髪に一目惚れ

彼女を探しているうち、町のチンピラグループに絡まれ

トラブルに巻き込まれていきます

f:id:burizitto:20200811114051j:plain

ロン・ハワードはドレイファスの妹、シンディ・ウィリアムズと

将来を約束した恋人同志

その彼女が突然「4年間離れて暮すのは耐えられない」と言い出し

彼を旅立たせまいとします

しかも「男として将来を考えなければならない」と言うハワードに腹を立て

車から飛びおりハリソン・フォードが運転する車に乗り込んでしまいます

男から男、車から車(笑)

f:id:burizitto:20200811114110j:plain
その頃ポール・ル・マットは目当ての女の子のナンパに失敗し

その妹でまだ13歳のキャロンとドライブするハメになってしまいます

お子ちゃまには懐かれてしまい

隣町の男からはドラッグ・レースを挑まれてしまう

しかも男の助手席に乗っていたのは、ハワードの彼女

f:id:burizitto:20200811114125j:plain
チャーリー・マーティン・スミスはキュートな女の子を見つけ

ハワードから借りたシボレーでナンパ

コーラを奢ろうとしたら「お酒の方がいいわ」と言われ

リカーショップで大人の男性に頼んでお酒を手に入れ

(親切な人だと思ったら実は強盗 笑)

これで童貞にオサラバできると思ったら

ネッキングの最中にシボレーを盗まれてしまい大あわて

f:id:burizitto:20200811114143j:plain
オールディーズという言葉はこの映画から生まれたそうです

 

あてもないドライブ、バカ騒ぎ、ケンカ、飲酒、運命の女

だけど一夜の熱が高ければ高いほど、この先の人生が不安になる

f:id:burizitto:20200811114205j:plain
夜の終わりが友との別れ

白のサンダーバードが走る終わり方がかっこいい
そして無声で紹介される、登場人物たちのその後


意外にも若い時より、大人になってから見たほうが

甘酸っぱくてノスタルジーを感じる

f:id:burizitto:20200811114228j:plain
ルーカスとコッポラはやっぱり偉大なんだな

あのスピルバーグでさえ、頭が上がらない理由がわかりました(笑)

 

【解説】KINENOTEより

車とセックスとロックンロールに青春のエネルギーを発散させる、1962年のアメリカ地方都市に生きる若者たちの生態を描く青春映画。製作はフランシス・フォード・コッポラ、監督はこれが2作目の新人ジョージ・ルーカス、脚本はルーカス、グロリア・カッツ、ウィラード・ハイク、撮影はハスケル・ウェクスラーが各々担当。出演はリチャード・ドレイファスロン・ハワード、ポール・ル・マット、チャーリー・マーティン・スミス、シンディ・ウィリアムズ、キャンディ・クラーク、マッケンジー・フィリップス、ウルフマン・ジャックなど。