スウィッチ/素敵な彼女?(1991)



女性の怨みを買って殺されてしまったプレイボーイが
女性の肉体になってこの世に戻ってくる話
もし男が女なったら、とりあえずおっぱいモミモミって
君の名は。」だけじゃなくって、世界共通なのね(笑)

とはいえ、さすが「ティファニーで朝食を(1961)
男性目線のエロ目的な肉体入れ替わりだけではなく
きっちり感動的なラストをもってきました



金持ちでプレイボーイの広告マン、スティーヴ(ペリー・キング)は
妻と交際相手の3人の女性から恨まれ殺されてしまいます

神様は「お前を心から愛する女性が現れたら、天国に行かせよう」と
ティーブを現世に戻して反省させようとしますが
悪魔のイタズラにより女性の身体で生まれ変わってしまうのです



ティーヴは自分は腹違いの妹、アマンダ(エレン・バーキン)と名乗り
唯一彼の死を心から嘆き悲しんでくれた親友
ウォルター(ジミー・スミッツ)に相談します

次に自分を殺した主犯格のマーゴ(ジョベス・ウィリアムズ)に会い
女物の服を借り、神様からの条件を満たせるように協力させます



レン・バーキンが本当に女装した男みたいで(笑)
顔といいしぐさといい見事、オカマにしか見えません

とはいえ80年代を代表するセクシー女優のひとり
現在でも「世界で最も美しい50歳以上の女性」にランキングされるほどの
グラマラスなナイスボディの持ち主

女の身体になってみて、男たちのスケベな視線に悪寒を感じる
誰もが(かっての自分と同じ)エッチ目当てなだけ



生前のスティーブを知る女性に連絡すれば、口を揃えて
いかに彼が最低で性悪で殺されて当然だと唱えるのです
このままじゃ誰も愛せない、愛してくれない
天国にいけない

恋愛だけじゃない
女性が社会で働く大変さ、不公平な扱いも体験し
男だった頃の自分の間違いに気づいていくアマンダ



酔った勢いで、女性として最高のセックスも知ります
だけど相手が大親友のウォルターと知り大ショック
おまけに妊娠までしてしまう!処女だったのに!!

心が男なのに、男とセックスしてしまうなんて
しかもそれが親友だとしたら気持ち悪いだろうなと想像しますが(笑)
ウォルターが寛容で、めっちゃいい人なんです




そして、いざ産んでみると人間こうなるのかな、と

コメディ映画でありながら、悪ふざけするだけでなく
きちんと性別について考えられている良作
クリスマスに見るのにもぴったりだと思います



【解説】allcinemaより
主演は抜群のファニー・フェイスの魅力があるのに、シリアスな役どころが多く残念なE・バーキン。ここでは、女性に生まれ変わったプレイボーイ役という突飛なキャラクターを演じキラキラ輝いている。彼は女友達たちの悪ふざけで殺されてしまい、天国で神様に“一人の女性に真剣に愛されたなら”生き返るのを許すを言われるが……。そこへ悪魔の横槍が入り、女として現世に戻ることに。シチュエーション・コメディの仕掛けの面白さにドタバタが弾け(炸裂とまでいかぬのが口惜しいが)、エドワーズが久々に本領を発揮した、男女入れ替わりの珍種コメディ大人版「転校生」。彼には男装コメディの傑作「ビクター/ビクトリア」もありましたね。