シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~(2012)


プロット的に新しいものひとつもなかったですが(笑)
わかりやすくて、見やすくて、楽しかったです
 

腕は確かだけれど、仕事が長続きしないが天才シェフが

フランス料理界の最高峰シェフと出会い

とある三つ星レストランを救う話
 

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014)
タイトルはほぼ同じ(笑)
あちらが屋台のジャンク・フードなら

こちらはグルメの国おフランス、高級料理

 
料理の専門用語がバシバシ出ますし

これまでも、これからも、食べることはないだろう料理にワイン

高度すぎて味の想像さえつきません(笑)

が、盛り付けを見るだけでも楽しい
 
 
分子料理というものも初めて知りました

たとえばフォアグラを泡にすることで新しい食感を作る、というような

これまでの伝統料理のレシピと素材を科学的に分解して、組み立てなおし

全く新しい料理を作るという、前衛的な調理スタイルなのだそうです

これは確かに批評家ウケしそう

 

長年三ツ星レストランの看板を背負い、伝統料理を愛する

シェフのアレクサンドル(ジャン・レノ)は

社長からそんな新しい料理や

安価な冷凍食材を使えと強要されますが納得いきません

 

しかし調査員の料理の好き嫌いで、星の数が変わる世界

星のランクが下がれば、料理人の道は絶たれてしまう

そのうえ腕のいいスタッフは

社長によって海外に移動させられてしまうのです

 

そんなとき老人介護施設の調理人に料理を教えるペンキ職人

ジャッキー(ミカエル・ユーン)の存在を知ります

自称、有名シェフのレシピを完璧に暗記する才能を持つ、天才料理人

そして臨月の恋人がいました

 

基本、おフランスの「料理へのこだわり」コメディなのですが

働き方や結婚へのスタンスはしっかりと描いています

好きな仕事をする、やりたいことをやる、休みもとる

そして家族を大切にする、そのための仕事なのです

 

娘が産まれたことを、職場のみんなが拍手でお祝いしてくれて

早く奥さんと娘に会いに行きなよ!と送りだすのとか

「祝福する」ってすごく素敵な習慣ですよね

 
 
ジャンレノも、そろそろジジイなのに

プレイボーイが、新しい恋が似合う似合う

たとえ星がなくても、ロマンスがあればいいという選択


そして、途中で出てくる和装の白塗りミツコ

「サシミスシテンプラウナギー」破壊力

伝統料理と現代料理の融合というテーマと

映画における伝統「カンチガイ日本人」まで、現代に融合させるとは(笑)

 

キャラクターがみんな良くて

その中でも特に老人介護施設のシェフ達には好感

 

85分でサクッと見れるので、天気のいい昼間におススメだと思います

 



【解説】allcinemaより

 ジャン・レノ扮するスランプ気味の一流シェフが、気難しい天才若手シェフと力を合わせて店の三ツ星を死守するために奮闘するハートウォーミング人情コメディ。共演は「パリ・エキスプレス」のミカエル・ユーン。監督は俳優としても活躍し、これが長編3作目のダニエル・コーエン。
 パリ有数の高級フレンチレストラン“カルゴ・ラガルド”。長年三ツ星を守ることが出来たのは、ベテランシェフ、アレクサンドル・ラガルドのおかげ。ところが、そのアレクサンドルが突然のスランプで、来たる審査会を前に店は窮地に陥っていた。ある日、アレクサンドルは老人ホームでペンキ塗りの仕事をしていた青年ジャッキー・ボノと出会う。彼は一流の舌を持ち、有名シェフのレシピを数多く記憶する天才料理人だったのだ。しかし生意気な性格が原因で、どのレストランでも長続きしなかった。そんな時、アレクサンドルに腕を見込まれ、彼の助手に抜擢されるジャッキーだったが…。