シング・ストリート 未来へのうた(2015)




早稲田松竹にて鑑賞


よかったです


「あの頃ペニーレインと」にも感じたような
この甘酸っぱい感じ

ペニーレインが60年代後半から70年代正統派ロック系ならば
こちらは80年代ビジュアル系MVのストライクゾーン
女の子にモテたいからバンド
ありがちでいいと思います(笑)


舞台はアイルランド・ダブリン
父親の失業のため、ハイスクールの底辺校への転校を余儀なくされたコナー
そこは家庭に事情のある生徒ばかり
コナーは同級生だけでなく、学校長からまでも酷いいじめにあいます

でもある日、とびきりの美女ラフィーナに出会った
彼女の気を引きたい
そのためだけに、同じ学校のはみだしっ子達とともにバンドを組みます

その中のひとり、エイモスが天才なのですね
数々の楽器をこなし、イメージにあわせてどんなジャンルの音楽でも作曲
エイモスのおかげでコナーの音楽的センスもまた、開花します

これは、いじめや苦境に屈しないというよりは
あえて、いじめや苦境をエネルギーにしてパワーを生むという感じ

どんな下劣な言葉も気にしない
暴力的な行為さえ味方にする
何もかもが、曲を作るためのアイディアなのです

この作品は、監督であるジョン・カーニーの半自伝と
アイルランド出身のU2メンバーの経験をもとに作られたそう

なるほど、なんとなく鑑賞しながら
コナーがボノで、エイモスがエッジのように感じたのは
そのせいなのですね(笑)

全編が音楽で、恋する気持ちで溢れているのが素敵

あの、ポンポン船での海峡横断は
はたして可能なのだろうかとも思いましたが
苦難を乗り越えるというたとえとしてはアリでしょう


お気に入りで




【解説】allcinemaより
 「ONCE ダブリンの街角で」「はじまりのうた」のジョン・カーニー監督が、自身の少年時代の体験をベースに撮り上げた音楽青春映画。80年代のアイルランドを舞台に、学校にも家庭にも様々な問題を抱え、悩み多き日々を送る14歳の少年が、愛しの彼女を振り向かせようとバンドを組み、音楽を通して仲間たちとの友情を深めていくさまと、ヒロインとの切ない恋の行方を、80年代ヒット・ナンバーの数々とともに描き出す。主人公にはオーディションで選ばれた新人、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ。共演にジャック・レイナー、ルーシー・ボーイントン。
 1985年、大不況にあえぐアイルランドの首都ダブリン。父親の失業で優秀な私立学校から荒れた公立学校への転校を余儀なくされた14歳のコナー。両親はケンカが絶えず、学校でもさっそくイジメの標的に。そんな彼にとって、音楽オタクの兄ブレンダンの解説を聞きながらミュージックビデオ番組を観るのが唯一の楽しみ。すっかりデュラン・デュランの虜になってしまったコナー。ある日、自称モデルの美女ラフィーナと出会い、たちまち一目惚れ。思わず口をついて出た誘い文句は“僕のバンドのビデオに出てくれ”だった。慌ててメンバーを集め、即席のバンドを結成して猛練習を開始するコナーだったが…。