ランナウェイズ(2010)




「チ、チ、チ、チ、チ、チェリーボム♪」


実在したガールズバンド「ランナウェイズ」
日本での人気は爆発的なものだったそうですが
私はその存在をよく知りません

でも10代で大成功を収め、大人たちの商業目的に利用されれば
おかしくなってしまうのは当然のような気がします

1975年、ロサンゼルス
16歳のジョーン・ジェット(クリステン・スチュアート)と
スージー・クアトロはギターが大好き
しかし当時は女の子というだけで、ギター教室では
ギターの弾き方さえ教えてくれなかったのです

ある夜、行きつけのクラブでジョーンは敏腕プロデューサーと名高い
キム・フォーリーと知り合います
そしてキムは「女の子だけのバンド」は商売になると思いついたのです

そしてデヴィッド・ボウイの物真似が好きな15歳の女の子
シェリー・カーリー(ダコタ・ファニング)をスカウトし
「Cherry Bomb」で1976年にデビューします





とにかくキムの女の子に吐く暴言がお下品で不謹慎(笑)
シェリーも感化され「チンコで考えた」と衣装はランジェリー姿で
歌う姿も挑発的なもの
ジョーンはシェリーの行動を懸念します

そして日本公演でシェリーだけの写真集が発売されたことを知った
メンバーのひとり、リタ・フォードは爆発してしまいます


女子ばかり集まるとこういうトラブルは必ず起きるでしょう
ひがみに、いじめ、しかもまだ10代という未熟な年齢
喧嘩は作中で描かれているより過激だったと思います

それをまとめる大人がいればいいのでしょうけれど
キムはこれがロックだと、メンバーの怒りに大喜び
ここまで身勝手で「心」のないクズだと、かえって清々しい(笑)

ひとり父親を介護する姉への後ろめたさもあり
シェリーはバンドを脱退します






「ランナウェイズ」は4枚のオリジナルアルバムと
日本でのライヴを収録した「Live in Japan」を残し
1979年に解散したということです


ダコタちゃんの初潮だとか、ドラックだとか、セックスには
最後まで違和感を覚えてしまいました
彼女は育ちの良さが隠しきれないところがあります(笑)

一方のクリステンは画像ではですけど、本物そっくりに見えます
メイクでここまで変わるとは驚きです
演技もよかったのではないでしょうか

当時の日本人のファンのおっかけには驚きました(笑)
チェリーが書いた自伝を基にジョーンが制作したということなので
たぶん事実に近い内容なのでしょう


「ランナウェイズ」のファンだった人が見たら
きっと懐かしいものがあると思います
70年代のヒッピーファッションも楽しめました



【解説】allcinemaより
「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワートと「宇宙戦争」のダコタ・ファニングの共演で、ロックが男たちだけのものだった1970年代に彗星のごとく現われ一世を風靡したガールズ・ロック・バンド“ランナウェイズ”の栄光と挫折を描く音楽青春ドラマ。挑発的な衣装でブレイクの立役者となったヴォーカルのシェリー・
カーリーと、バンドのリーダー、ジョーン・ジェットの友情と確執を軸に、ランナウェイズの知られざる内幕を、そのヒット曲をはじめ70年代ロックの名曲の数々と共に綴る。原作はシェリー・カーリーの自叙伝。また、ジョーン・ジェットも製作総指揮として本作に参加。監督はこれまでミュージック・ビデオを多く手掛け、これが劇場長編初メガホンのフローリア・シジスモンディ。
 1975年、ロサンゼルス。ロックは男のものという見方が当たり前だった時代、ジョーン・ジェットは自らロックがやりたいと周囲に訴えるものの、誰からも相手にされずにいた。そんなある日、敏腕プロデューサーのキム・フォーリーと出会う。そして、彼は女だけのティーンズ・バンドをデビューさせれば売れると確信し、ジョーンを筆頭にメンバーを集めることに。一方、“普通で可愛い女の子”でいる自分に違和感を感じ、好きな音楽を共有する友達もいなかったシェリー・カーリー。彼女はある時、ド派手なファッションとメイクでクラブに出掛けると、グラマラスでセクシーなヴォーカルを求めていたキムの目に留まり、大抜擢。こうして平均年齢16歳のガールズ・バンド“ランナウェイズ”が結成される。過激な歌詞と挑発的なビジュアルで男だけのロック界に殴り込み、やがて世界中で熱狂的な支持を得ていくランナウェイズだったが…。