フィッシュストリー(2009)




アラフォー、アラフィフ世代の「あるある」映画。
それなりに楽しめました。

ユーミンオフコースの曲に女性の声が入っているから
友だちで集まって耳を澄ませてカセットテープを聞いたり

「セックスピストルズ」や「クラッシュ」みたいな
パンクロックにはまってみたり

「ムー」を読んではどう考えてもうさん臭い写真を信じたり
ノストラダムスの大予言を本気で怖いと思ったり

私にもこういうことありました。笑

2012年、彗星の衝突まであと5時間。
中古レコード店の店主が75年に解散したバンド「逆鱗」(げきりん)の
「フィッシュストリー」という幻の名曲の話をします。

それは戦後に誤訳だらけで販売されず
1冊だけ残った「FISH STORY」という本の
表紙の副題をもとに作った曲でした。

「僕の孤独が魚だとしたら 
 そのあまりの巨大さと獰猛さに 
 鯨さえ逃げ出すに違いない 」

その歌詞にのって
80年代の気弱な大学生の物語
99年の7の月、ノストラダムスの予言を迎える時
09年におこったシージャック事件の女子高校生と船のコックの
ばらばらだったエピソードがひとつになり
地球を彗星の衝突から救うのです。

フィッシュストリーというのは
釣り人は逃した魚を「とても大魚だった」とオーバーに話すことから
「ホラ話」という意味なのだそうです。
(釣りファンに失礼よね。笑)

この作品のストリーもありえない「ホラ話」。
でもファンタジック、大人の「おとぎ話」でしょう。
気弱で情けない奴らの思いが繋がって
ついに正義の味方を誕生させたのですから。

「ベストキッド」の修行そのものの
レーニングもよかったですね。笑

40代とその前後ならストライクゾーンで楽しめる
そんな映画だと思います。



【解説】シネマトゥディより
アヒルと鴨のコインロッカー』に続き、伊坂幸太郎の原作を中村義洋が監督したユーモラスでそう快な人間ドラマ。1970年代に活動した売れないパンクバンドの一曲を中心に、とりどりの登場人物が交錯しやがて地球の滅亡をも救う、時空を超えた奇想天外なストーリー。伊藤淳史高良健吾、渋川清彦の実力派若手俳優に、ロックバンド・Drive Farの大川内利充が加わり、バンドメンバーを熱演。ロックシンガーの斉藤和義が担当した音楽にも注目だ。