浪人街 RONINGAI(1990)




「あんたの命を買う」

「いくら出す?」

十両

「十五両」

「売った」

「買った」


120人斬り
最後まで勝新さんの殺陣が見れなかったのは残念でしたね
でも勝新さんが殺陣をやったら
ほかの役者さんとの差が付き過ぎてしまいますか(笑)
中尾彬さんの悪人ぶりは最高!

原田芳雄さんは刀を持ちすぎなうえ(笑)
肝心なシーンでフラフラでメチャクチャ
相当鍛えている身体が生かされていません
(負け犬感はよく出ていましたけど)

牛裂きで時間を争うような絶体絶命なときに
白装束に着替えてくる石橋蓮司さんに
甲冑で武装しすぎの田中邦衛さんもコメディ

これで無敵なのは、漫画です(笑)

もしこれが、ダメダメな酔っ払いヒモ男が
惚れた女のためだけには、命を捨てる覚悟で
刀を抜いた時にキラリン☆と輝く
そんな展開のほうが良かった

最後までモタモタしてると感じたのは
私だけなのでしょうか
牛裂きなのに!

それでも、過去の作品は見ていませんが
3回のセルフリメイクに1回の総監修とは
マキノ監督にとって愛着の深い作品なのでしょう

浪人、夜鷹、旗本・・
武士社会が生んだ格差や歪みは
現代にも通じるものがあるかも知れません

間伸ばしせず、もう少しコンパクトに編集したら
もっと傑作になったような気もします
オリジナル版のほうも、いつか見てみたいですね



【解説】allcinemaより
 「竜馬暗殺」の黒木和雄監督が、江戸末期の下町を舞台に、そこの裏界隈を生きるアナーキーな浪人たちの人間模様を描いたチャンバラ時代劇。江戸の下町。食い詰め浪人が集うところ。この街で夜鷹が次々と斬られていく事件が発生する。犯人は遊び半分に凶行におよぶ旗本一党だった。権力を傘に悪行を繰り返す一党に、反骨の浪人たちが立ち上がる……。相手は120人。対する浪人は片手にも満たない。はたして、浪人たちに勝ち目はあるのか?